ESTメールマガジン 第33号(2009.4.27)

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ESTメールマガジン 第33号(2009.4.27)
発行:環境的に持続可能な交通(EST)普及推進委員会事務局
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□主な内容

【GW期間中の高速道路の渋滞緩和にご協力ください!】
 東名(NEXCO中日本)などは、GW期間中の高速道路の渋滞緩和キャンペーンを実施
しています。渋滞緩和はCO2削減に貢献しますので、キャンペーンにご協力くださ
い。
 
【自動車の環境配慮に関するイベントの開催!】
 経済産業省によるバイオ燃料のシンポジウムや、地球環境財団によるエコカー開発
の現状と普及に向けた公開講座などが開催されます。

□目次

1.寄稿�「環境的に持続可能な交通を目指して」(第33回)
●「仮想先進都市東京にコミュニティバイシクルを配備」
                    【共立女子大学建築・デザイン学科教授
 青木 英明】
2.寄稿�「地方から全国に向けた情報発信!」(第33回)
●「恵庭市におけるESTに向けた取り組み」
                      【恵庭市生活環境部市民交通課主査
 東 賢哉】
3.ニュース/トピック
●非接触給電ハイブリッドバスが東京都営バスとして走行します【国土交通省】
●平成21年度自動車環境配慮推進事業の募集について【環境省】
●富山市環境モデル都市行動計画の策定について【富山市】
●hana PORTRAMの運行【富山ライトレール】
●WWFC(Worldwide Fuel Charter:世界燃料憲章)バイオ燃料ガイドラインについて
【日本自動車工業会】
●Suica・PASMOの合計発売枚数が 4,000万枚を突破【東日本旅客鉄道、P
ASMO協議会、パスモ】
●銀座駅で電子案内表示板「タッチで道案内」の実証実験を開始【東京メトロ、日立
製作所】
●東名GW 渋滞減らし隊キャンペーン【NEXCO中日本】法人日本自動車工業会】
●カーシェアリングへの参入相次ぐ【ガリバーインターナショナル、パーク24他】
●企業等法人向け一括購入バス定期券にカーボンオフセットを導入【神奈川中央交
通】

4.イベント情報
●日本版バイオ燃料持続可能性基準の策定に向けて【2009/4/28】
●都市交通ワイントーク「モビリティマネジメントと都市交通戦略」【2009/4/30】
●環境市民大学 第4回時事講座「エコカー開発の現状と自動車産業の将来」
【2009/5/20】
●第17回環境自治体会議たじみ会議─日本一暑いまちからのメッセージ─
【2009/5/27,28,29】
●都市交通計画 技術と政策の新展開に向けて【2009/6/6】
●交通権学会研究大会【2009/7/18,19】
●第4回日本モビリティ・マネジメント会議【2009/7/31,8/1】
5.その他
●記事募集中!

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1.寄稿�「環境的に持続可能な交通を目指して」(第33回)

●「仮想先進都市東京にコミュニティバイシクルを配備」
                    【共立女子大学建築・デザイン学科教授
 青木 英明】

 2007年に日本でも報道されたパリのヴェリブは大きな反響を呼んだようです。
 パリ市内1,450カ所に自転車ステーションを置き、20,600台の自転車を貸し出す。
何とパリ人口210万人の約1%の自転車が提供されました。ヴェリブを仮想で東京都心
に置き換えてみます。東京には環状内側の概念が無いので千代田、中央、港の三区を
当てます。就業者数は240万人弱でこれを都心昼間人口とする。広告会社JCデコ-が東
京都との契約で都心の公共交通駅や繁華街を中心に300mおきに、1,657カ所の自転車
ステーションを設置し、23,540台の自転車を配備します。ステーションの半分以上
は、車道をつぶして駐輪および情報端末機にあてます。東京都は賢明にも自転車道の
ネットワークを数年前から整備していて、都心の自転車移動も安全で快適だとしま
す。利用は簡単でパスモのようなICチップのものを入手すると、いつでもどこでも都
心ではすぐに自転車に乗れます。最初の30分は無料、次の30分は160円(1ユーロ160円
計算)です。次の30分は320円となります。料金は累進制ですが、環境に優しく移動に
便利なので短時間利用者は爆発的に増えます。パリのデータを使うなら1日平均10万
台から14万台が貸出され、日延べ平均20万km走行します。1kmを二酸化炭素180グラム
という自動車の移動が自転車に転じたとすれば、換算して二酸化炭素36tの削減です
ね。
 さて、現実に戻って自転車の共同利用はコミュニティバイシクルと呼んでいます。
この事業の持続性のカギは広告料です。パリ市はデコ-社に屋外の広告設置許可を与
えることで事業の収支が合います。それでは、日本で屋外広告の設置許可は広告収入
になるでしょうか。公的空間の広告規制が事実上無きに等しい国では、スポンサーが
十分な広告料を払うかどうか?ここらあたりに事業の本質的な可否が潜んでいるよう
です。

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2.寄稿�「地方から全国に向けた情報発信!」(第33回)

●「恵庭市におけるESTに向けた取り組み」
                      【恵庭市生活環境部市民交通課主査
 東 賢哉】

 恵庭市では、7年目を迎えた「えにわコミュニティバス」を含めた市内全体の公共
交通の見直しと公共交通の普及啓発により、多くの人が利用できる公共交通体系の構
築をめざしています。
 公共交通の見直しについて、平成20年度は、1)OD調査やアンケート調査の実施、2)
公共交通の方向性や路線案の策定、3)交通空白地域における「乗合タクシー」の3ヶ
月間の試験運行を行いました。
 また、公共交通の普及啓発については、1)図書館祭り、小学校の授業での「交通す
ごろく」の実施、2)市内のバス路線、病院、ショッピングセンター、公共施設、バス
の乗り方等を掲載したバスマップの作成、3)老人会等でのバスマップを利用した行動
プランの記入による公共交通利用意図の活性化を行いました。
 「交通すごろく」は到着順位とCO2排出順位で総合順位を出すもので、子供たち
は、ゲームを楽しみながら、市内の公共交通を理解してもらうとともに、環境への理
解を深めることができました。授業後のアンケートでは、子供たちの100%が「また
やってみたい」、83%が「バスに興味がわいた」と回答するなど大変好評でした。
 今後は、路線再編案の具体化に向けた取り組みを進めるともに、好評であったバス
マップの配布や「交通すごろく」を継続的に実施して、多くの人に支えられる公共交
通をめざしていきます。 

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3.ニュース/トピック
●非接触給電ハイブリッドバスが東京都営バスとして走行します【国土交通省】
 国土交通省では、革新的技術を投入し、環境性能を大幅に向上させた次世代の低公
害トラック・バスの開発・実用化を進めるため、産学官の連携により「次世代低公害
車開発・実用化促進プロジェクト」を実施しています。このプロジェクトにおいて開
発し、走行試験を行ってきた非接触給電ハイブリッドバス(車両製作は日野自動車
(株)が実施)について、東京都の協力により都営バスとして実際の営業運行に使用
して実証走行試験を実施します。都市内路線での営業走行は初めてであり、多くの方
にご乗車いただいた際の環境性能、走行性能等についてデータを収集し、今後の車両
の改良等に活用していく予定です。
http://www.mlit.go.jp/report/press/jidosha10_hh_000031.html

●平成21年度自動車環境配慮推進事業の募集について【環境省】
環境省は、窒素酸化物や粒子状物質、CO2の排出量の削減に関する事業者の自主的
な取組を促進し、燃費基準達成かつ排出ガスに係る新長期規制適合のトラック・バス
の普及を図ることにより、大気中に排出されるCO2等の排出量を削減する「自動車
環境配慮推進事業」を実施する事業者を募集します。
http://www.env.go.jp/press/press.php?serial=11028

●富山市環境モデル都市行動計画の策定について【富山市】
 富山市は、2008年(平成20年)7月に、環境モデル都市に選定されたことを受け
て、地球温暖化防止に向けたCO2排出量を大幅に削減するための「富山市環境モデル
都市行動計画」を策定しました。
http://www.city.toyama.toyama.jp/division/kankyou/kankyouseisaku/行動計画
/actionplan.htm

●hana PORTRAMの運行【富山ライトレール】
 開業3周年記念車両としてオレンジ色のポートラムをラッピングして運行します。
世界中の子供たちが描いた絵を活用し、子供たちをサポートしている子供地球基金と
インテリアショップ「アクタス」の協力によりイベントのテーマである「花」と「笑
顔」を描いた絵を車両に装飾し、これまでの利用に対し感謝の気持ちを表現すること
で「電車の楽しさ」を演出します。
http://www.t-lr.co.jp/news/news0046.html

●WWFC(Worldwide Fuel Charter:世界燃料憲章)バイオ燃料ガイドラインについて
【日本自動車工業会】
 (社)日本自動車工業会は、このたび米国自工会(AAM)、欧州自工会(ACEA)お
よび米国エンジン工業会(EMA)と共同でWWFCバイオ燃料ガイドラインを発行しまし
た。
http://www.jama.or.jp/eco/wwfc/wwfc_01.html

●Suica・PASMOの合計発売枚数が 4,000万枚を突破【東日本旅客鉄道、P
ASMO協議会、パスモ】
 首都圏の交通機関をシームレスに1枚で移動できるICカード「Suica」・「P
ASMO」は、2007年3月18日に相互利用サービス開始しました。これまでの間、ご
利用いただける事業者及びエリアの拡大、連絡定期乗車券の発売範囲の拡大等、利便
性及びサービス向上に取り組んできました。この度、「Suica」・「PASM
O」の合計発売枚数が、4月5日(日)に4,000万枚を突破しました。
http://www.keisei.co.jp/keisei/kouhou/news/20-115g.pdf

●銀座駅で電子案内表示板「タッチで道案内」の実証実験を開始【東京メトロ、日立
製作所】
 平成21年(2009年)4月20日(月)から6月30日(火)まで、駅を中心とした地下空間
から街中の目的地に向かうための駅周辺案内サービスのニーズを調査することを目的
に、電子案内表示板「タッチで道案内」の実証実験を東京メトロ銀座駅で実施しま
す。
http://www.tokyometro.jp/news/2009/2009-m15.html

●東名GW 渋滞減らし隊キャンペーン【NEXCO中日本】
 GWの東名高速道路(上り線)は、レジャーや観光等でお客様のご利用が午後に集中す
ることで、厚木〜横浜町田間の大和トンネル付近を先頭とした渋滞が発生すると予測
されています。このため、NEXCO中日本では、お客様のご利用を混雑しないと予想さ
れる時間に変更していただくことで渋滞の緩和を図る「東名GW 渋滞減らし隊キャン
ペーン」を実施いたします。
http://rakudora-tomei.jp/campaign/index.html

●カーシェアリングへの参入相次ぐ【ガリバーインターナショナル、パーク24他】
カーシェアリング事業への参入が相次いでいます。先月、JR東日本の子会社ジェイ
アール東日本レンタリース(株)は首都圏の3駅でカーシェアリングを開始しました。
大手中古車販売会社(株)ガリバーインターナショナルは今月、千葉県内の賃貸マン
ションに7カ所の車両ステーションを開設しました。一方、駐車場最大手のパーク2
4(株)は先月末、既にカーシェアリング事業を展開している(株)マツダレンタカーを
子会社化する形で参入し、自社の駐車場網を活用したカーシェアリングの全国展開を
計画中です。
http://www.ecomo.or.jp/environment/carshare/carshare_top.html

●企業等法人向け一括購入バス定期券にカーボンオフセットを導入【神奈川中央交
通】
 神奈川中央交通(株)は、先月25日より企業等法人向けにバス通勤定期券「グリーン
エコパス」を発売しています。企業等の法人が従業員用に一括購入するためのもの
で、従来の通勤定期券よりも大きな割引率になっています。また、バス定期券では日
本で初めてカーボンオフセットを導入しています。
http://www.kanachu.co.jp/newsinfo/pdf/release20090324.pdf

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4.イベント情報
●日本版バイオ燃料持続可能性基準の策定に向けて
 日時:平成21年4月28日 14:00〜16:10
 場所:アルカディア市ヶ谷 富士の間
 主催:経済産業省
 http://www.mri.co.jp/NEWS/seminar/other/2009/2007507_1527.html

●都市交通ワイントーク「モビリティマネジメントと都市交通戦略」
 日時:平成21年4月30日(木) 17:30〜19:30
 場所:横浜国立大学 土木工学棟製図室
 主催:横浜国立大学交通研究室
 http://transport-lab.cocolog-nifty.com/pudding/2009/04/post-0b05.html

●環境市民大学 第4回時事講座「エコカー開発の現状と自動車産業の将来」
 日時:平成21年5月20日(水) 14:00〜16:00
 場所:環境パートナーシップオフィス会議室 
 主催:財団法人地球環境財団
 http://www.earthian.org/entry/29594.html

●第17回環境自治体会議たじみ会議─日本一暑いまちからのメッセージ─
 日時:平成21年5月27日(水)、28日(木)、29日(金)
 場所:多治見市文化会館 他
 主催:第17回環境自治体会議たじみ会議実行委員会、環境自治体会議、多治見市
 http://www.city.tajimi.gifu.jp/kankyo/jichitai_kaigi/gaiyou.html

●都市交通計画 技術と政策の新展開に向けて
 日時:平成21年6月6日(土)13:30〜17:30
 場所:横浜国立大学工学部講義棟C201教室
 主催:横浜国立大学大学院工学研究院
 http://www.eng.ynu.ac.jp/open_lecture/planning.html

●交通権学会研究大会
 日時:平成21年7月18日(土)、19日(日)
 場所:関西大学千里山キャンパス 100周年記念会館
 主催:第17回環境自治体会議たじみ会議実行委員会、環境自治体会議、多治見市
 http://www009.upp.so-net.ne.jp/kotsuken-gakkai/conference/conference.html

●第4回日本モビリティ・マネジメント会議
 日時:平成21年7月31日(金)、8月1日(土)
 場所:別府国際コンベンションセンター B-CON PLAZA
 主催:(社)土木学会、国土交通省(予定)
 http://www.jsce.or.jp/journal/kaikoku/m200903/12.shtml

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5.その他
●記事募集中!
本メールマガジンへの掲載記事を募集中です。EST、または「交通と環境」に関連す
る取組みや話題、催し物の案内等を事務局までお寄せください。
→ E-mail:EST@ecomo.or.jp(担当:市丸)

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     (交通エコロジー・モビリティ財団)
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