米国1月のIPO件数はゼロ 長い冬の時代到来か?
1月が終わりましたが米国における 1月の新規株式公開(IPO)件数はゼロ を記録しました。 去年は年間で170件、ひと月当たりに直すと14件のIPOがあったわけですから、ゼロというのは極端な不振を意味します。 実際、「IPOのウインドウは閉じてしまった」と形容して良いと思います。 8月以降の、ギクシャクした相場で、「初モノ」に対する投資家の食欲が減退したことがその一因だと思いますが、出てくる会社のクウォリティーの低下、アフターマーケットで儲からないケースが続出したこと、クソなバイオのディールがわんさと出て(=59件、全体の35%)、投資家が辟易させられたことなど、理由を挙げればきりがありません。 去年最後にIPOされた、スクエア(SQ)があまりにクソな会社だったので、あれが棺桶に釘を打ち込んだという風にも言えます。 ひょっとすると 数カ月くらいこの寒々とした状況が続く かも知れません。 こうして買い手がおかんむりになり、バイヤーズ・ストライキを起こしてしまうと、もう中途半端なディールでは値決めに持ち込めなくなります。 引受業者としては、ここはディールを厳選し、手持ちの駒の中から、いちばん良い会社、強い企業をぶつけるほかありません。(その点、パイプラインに入っている企業は、どれも情けない会社ばかりで、ワクワクさせる名前は見当たりません) そのとき、戦端の口火を切るのはモルガン・スタンレー、ゴールドマン・サックス、JPモルガンといった一流の引受業者の案件でなくてはいけません。 これらの業者は、「IPOなら、間に合ってますから、いりません」という投資家の拒絶を乗り越えてディールを行わなければいけないので、おのずと売り手(=株を上場する企業側)ではなく、買い手に有利な初値設定になります。 IPO市場が長い冬眠に入った後で、満を持して出てくるディールが大体儲かるのは、そういう理由によります。 from Market Hack http://markethack.net/archives/51997337.html via IFTTT