ESTメールマガジン 第39号(2009.10.26)

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ESTメールマガジン 第39号(2009.10.26)
発行:環境的に持続可能な交通(EST)普及推進委員会事務局
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□主な内容
【EST交通環境大賞への応募締切迫る!】
 EST交通環境大賞への応募(自薦/他薦)を受付中です。自治体、企業、市民団体等のご応募をお待ちしています。締切は11月16日(月)(消印有効)です。
【名古屋でシンポジウム・セミナーを開催!】
 名古屋大学にて交通と気候変動に関する国際シンポジウムが開催されます。また、名古屋都市センターにて中部EST創発セミナーが開催されます。

□目次

1.寄稿(1)「環境的に持続可能な交通を目指して」(第39回)
●「日本の経験を生かして開発途上都市でESTを推進するために」
               【日本大学理工学部社会交通工学科教授 福田 敦】
2.寄稿(2)「地方から全国に向けた情報発信!」(第39回)
●「帯広市におけるESTに向けた取り組み」
                  【帯広市商工観光部商業まちづくり課主任 佐藤 智紀】

3.ニュース/トピック
●自動車エコ整備に関する調査検討会(第1回)の開催について【国土交通省】
●四国公共交通利用促進サイト「知る・エコ・公共交通ドットコム」オープン【四国運輸局】
●エコ通勤運動始めます【大船渡市】
●ノーマイカーウィークの実施【富山県】
●エコ運転普及活動「E1グランプリ」を開始【横浜市・日産自動車株式会社】
●奈良公園交通社会実験2009【奈良県】
●一斉ノーマイカーウィーク(社会実験)の実施【松江市】
●長崎市・デマンド交通の試験運行開始【長崎市】
●レンタサイクルの社会実験を行います!【岩手県立大学】
●武蔵横手駅線路脇のヤギによる環境への取り組み【西武鉄道株式会社】
4.イベント情報
●東北EST創発セミナー =エコ通勤のすすめ= 〜環境にやさしく、地域経済・社会を支える交通とは〜【2009/10/27】
●中部EST創発セミナー 〜全国へ発信!ESTの普及推進に向けた中部地方の取組み〜【2009/11/25】
●全国オムニバスサミットin ふくやま【2009/10/29】
●おおさか市営交通フェスティバル【2009/11/8】
●環境・交通・まちづくり市民フォーラム2009
●国際シンポジウム「交通と気候変動 -WCTRSからCOP15への提言-」【2009/11/13,14】
●地球温暖化と地域公共交通【2009/11/14】
●地球温暖化『世界と日本への影響』—長期的な気候安定化レベルと影響リスクの見通し—【2009/11/17】
●第8回中部地区路面電車サミット富山大会【2009/11/21】
●第4回/人と環境にやさしい交通をめざす全国大会【2009/12/5】
5.その他
●記事募集中!

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1.寄稿(1)「環境的に持続可能な交通を目指して」(第39 回)
●「日本の経験を生かして開発途上都市でESTを推進するために」
               【日本大学理工学部社会交通工学科教授 福田 敦】

発展途上にある開発途上国の都市では、初期の段階から環境にやさしい交通を導入することで、先進国と同じ道を辿らずに、ESTを実現できる可能性があると期待されています。しかし、現実は厳しく、急増するオートバイや自動車の需要に対応するために、道路建設などが優先され、公共交通機関の整備やコンパクトな都市づくりなどは、進んでいません。
このような状況に対して、日本におけるESTのグッドプラクティスを紹介し、早くからESTを目指すよう働きかけることは大変重要だと考えています。ただ、紹介するという視点で見てみると、幾つか工夫が必要かもしれません。一つは、日本のESTのグッドプラクティスを英語で紹介する資料をまとめる必要があります。JICAの研修用教材など、取りまとめる努力がされてきましたが良いものはないようです。二つ目は、パッケージとしてのESTとは何なのか見せる必要があります。ESTの紹介では、ただ個別の事例が並べてある場合が多いようです。将来を見据えて交通体系を整備していくには、個別の取り組みをどのように連携させて、昇華させていくのかを紹介する必要があります。三つ目は、導入したシステムや効果と合わせて、実施する仕組みや工夫など、表に出ない部分を伝えることが必要です。個別に、このような内容を英語で紹介するのは大変です。
日本の経験が生かされて、途上国で環境にやさしい都市ができることを、夢見ています。

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2.寄稿(2)「地方から全国に向けた情報発信!」(第39回)
●「帯広市におけるESTに向けた取り組み」
                 【帯広市商工観光部商業まちづくり課主任 佐藤 智紀】
 
 帯広市は、平成20年7月に国より「環境モデル都市」としての認定を受け、現在全市をあげて多様な分野におけるCO2の削減、低炭素社会の実現に向けた取り組みを行っています。
とりわけ公共交通に関しては、農村部や一部路線における需要応答型のバス運行の導入や、市民の利用ニーズに即した路線の新設、再編などのハード面での取り組みに加え、「公共交通と環境」に関する出前講座の実施をはじめとしたモビリティ・マネジメントの推進など、ソフト施策を積極的に推進しています。
 出前講座では、将来的にドライバーになりえる小学生や高齢者の中でも自動車の利用率の高い60歳代を対象に、BDFで走行するバス車輌を使用し、運輸と地球温暖化の関係やBDFの精製、活用方法をテーマに、公共交通の優位性について啓発を行い、過度な自動車依存から脱却し、公共交通を利用する習慣への転換を推進しています。
 このほか、路線バス車内における廃食油の回収と、これを基にしたBDFの路線バスへの活用など、環境配慮行動と公共交通利用を連携させた取り組みについても力を注いでいます。
 今後は、これらの活動を支援するツールとして、分かりやすく、使いやすいバスマップを作成し、公共交通の利用促進を図るとともに、環境負荷の少ないコンパクトなまちづくりを実現するため、商店街や地域イベントと連携した取り組みを実践し、中心市街地と公共交通の相乗的な活性化を促し、コンパクトな街への転換を目指します。

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3.ニュース/トピック
●EST交通環境大賞への応募締切迫る【EST普及推進委員会、交通エコロジー・モビリティ財団】
 EST普及推進委員会、交通エコロジー・モビリティ財団は、地域の優れた交通環境対策の取組みを表彰するEST交通環境大賞を創設しました。自治体、企業、NPO等の団体が応募可能で、締切は11月16日(月)(消印有効)です。有識者による他薦も可能です。地域に根ざし日々努力を重ねている市民団体の功績を称える奨励賞も設けました。表彰は、来年2月のESTのシンポジウムにおいて行います。
 http://www.estfukyu.jp/kotsukankyotaisho.html

●自動車エコ整備に関する調査検討会(第1回)の開催について【国土交通省】
 近年、地球温暖化問題の関心が高まる中、自動車分野においては、次世代自動車の普及、エコドライブの推進等、各種対策が進められています。一方、自動車の点検整備については、使用過程車の安全、環境性能の維持のため行われています。今般、国土交通省では「自動車エコ整備に関する調査検討会」を開催し、自動車の点検整備におけるCO2排出量の削減効果について調査・検討を行うこととします。
http://www.mlit.go.jp/report/press/jidosha09_hh_000023.html

●四国公共交通利用促進サイト「知る・エコ・公共交通ドットコム」オープン【四国運輸局】
 現在、四国では、4県知事や経済界、市民団体等のトップがメンバーとなる「四国公共交通利用促進協議会」を中心に、官民一体となって、四国全体での公共交通活性化・利用促進、またそれを通じたまちづくりの活性化、地球温暖化対策への貢献等の取組みが検討されています。 その取組の一環として、「環境面に貢献し」、また「利用者のお財布にも優しい」公共交通機関を利用するライフスタイルを考える機会を広く提供するため、公共交通の利用促進などに関する情報の発信を行っていくこととしています。この取組みの促進を図るため、今般、「知る・エコ・公共交通ドットコム」を新規開設・オープンしました。
http://wwwtb.mlit.go.jp/shikoku/newsrelease/2009/2009-0918-1721-4.html

●エコ通勤運動始めます【大船渡市】
 大船渡市の公共交通機関は、JR大船渡線、三陸鉄道南リアス線、路線バスが挙げられます。公共交通機関は、高齢者や子どもなどの移動手段として必要なもので、これを維持していくためには利用者の数を増やすことが急務となっています。大船渡市では、公共交通機関の維持及び地球温暖化対策の一環として、大船渡市職員(有志)でエコ通勤運動を実施することとしました。通勤方法をマイカーから公共交通機関や自転車、徒歩等に転換することで、温室効果ガスの排出量の抑制も見込まれます。
http://www.city.ofunato.iwate.jp/contents/7d4317133a3705f/7d4317133a3705f10.htm

●ノーマイカーウィークの実施【富山県】
 普段マイカー通勤されている方に、電車、バスなどの身近な公共交通機関に改めて目を向けていただき、併せて、過度にマイカーに依存した生活の見直しや環境負荷の低減などを考えるきっかけとして、ノーマイカーウィークを実施します。ノーマイカーウィーク運動に協賛し、富山県公共交通利用促進協議会に登録していただいた企業・商店等に勤務されているマイカー、バイク通勤者に「ノーマイカーワンコインエコパス」をお渡しし、このワンコインエコパスにより特定の県内公共交通が100円で乗車いただけます。

●エコ運転普及活動「E1グランプリ」を開始【横浜市・日産自動車株式会社】
 日産自動車株式会社と横浜市は24日、同市が進める「環境モデル都市」実現に向けた5ヵ年の共同計画である「ヨコハマ モビリティ "プロジェクトZERO"(YMPZ)」の合意内容に基づいて、「エコ運転」の本格的な普及を目指す「E1グランプリ」を、28日より開始すると発表しました。「E1グランプリ」は、満タン法や燃費計などを用いて誰もが参加できる「燃費競争」と、自治体、企業、運転教習所、日産ディーラーなどで実施される「エコ運転診断」の2つの活動です。
http://www.nissan-global.com/JP/NEWS/2009/_STORY/090924-02-j.html

●奈良公園交通社会実験2009【奈良県】
 奈良県では、10月31日、11月1日及び11月3日の3日間、『奈良公園の魅力向上』、『奈良中心市街地の渋滞解消』を目標として、仮歩道の設置や環境に優しい電気バス等による周遊バスの運行等を行う交通社会実験を行います。
http://www.narajikken.com

●一斉ノーマイカーウィーク(社会実験)の実施【松江市】
 松江市では高い自動車利用によるCO2排出の増加や慢性的な渋滞、公共交通利用者の減少などが深刻化しています。このような交通・環境問題に対し、松江市一斉ノーマイカーウィークは、企業や市民の皆様に過度なクルマ利用を見直すきっかけづくりとして行うものです。
http://www.city.matsue.shimane.jp/jumin/koutsu/matsueco/no-mycar-week.html

●長崎市・デマンド交通の試験運行開始【長崎市】
 長崎市は、一日、琴海地区でデマンド交通の試験運行を開始しました。利用者が前日までに時間と行き先を予約します。大人300円、小人150円。同市から事業委託を受けた琴海タクシーが、4人乗り小型タクシー6台で土日・祝日を除き運行します。
http://www1.city.nagasaki.nagasaki.jp/koutsu/infodetail.php?infono=2

●レンタサイクルの社会実験を行います!【岩手県立大学】
 岩手県立大学は、周辺地域の交通の利便性を高め、通学・通勤手段を自動車から鉄道・バス・自転車に転換しCO2排出量の削減を図ることを目的として、レンタサイクルの社会実験を行います。
http://circle.iwate-pu.jp/~vol-cen/page/act/cycle.html

●武蔵横手駅線路脇のヤギによる環境への取り組み【西武鉄道株式会社】
 西武鉄道株式会社では、8月から池袋線武蔵横手駅の線路脇の社用地において、ヤギによる草刈りを行っております。今回の取り組みは、これまで当社社員が機械を使用して行っていた除草を、ヤギが草を食べることに代えるものです。除草に機械を使わないことによるCO2 の削減を目的としており、きわめて環境にやさしい取り組みとなっています。
http://www.seibu-group.co.jp/railways/kouhou/news/2009/0929.pdf

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4.イベント情報
●東北EST創発セミナー =エコ通勤のすすめ= 〜環境にやさしく、地域経済・社会を支える交通とは〜
 日時:平成21年10月27日(火) 14:00〜
 場所:仙台サンプラザ1階「パール」
 主催:東北運輸局、EST普及推進委員会、交通エコモ財団
 http://www.estfukyu.jp/sohatsu9.html

●中部EST創発セミナー 〜全国へ発信!ESTの普及推進に向けた中部地方の取組み〜
 日時:平成21年11月25日(水) 13:30〜
 場所:名古屋都市センター14階「特別会議室」
 主催:中部運輸局、EST普及推進委員会、交通エコモ財団
 http://www.estfukyu.jp/sohatsu10.html

●全国オムニバスサミットin ふくやま
 日時:平成21年10月29日(木)13:00〜
 場所:広島県民文化センターふくやま 
 主催:福山市
http://www.city.fukuyama.hiroshima.jp/life/detail.php?hdnKey=5593

●おおさか市営交通フェスティバル
 日時:平成21年11月8日(日)9:30〜
 場所:大阪市交通局緑木検車場
 主催:大阪市交通局
http://www.kotsu.city.osaka.jp/news/news/h21/091009_shiei-fes.html

●環境・交通・まちづくり市民フォーラム2009
 日時:平成21年11月8日(日) 15:00〜19:00
 場所:主婦会館プラザエフ 7階大会議室カトレア (JR四谷駅麹町口前)
 主催:「環境・交通・まちづくり市民フォーラム」実行委員会
 http://web.mac.com/eco_01/iWeb/Site/Information%2020.html

●国際シンポジウム「交通と気候変動 -WCTRSからCOP15への提言-」
 日時:平成21年11月13日(金)−14日(土)
 場所:名古屋大学
 主催:世界交通学会(WCTRS)・名古屋大学大学院環境学研究科附属交通・都市国際研究センター
http://www.sustrac.env.nagoya-u.ac.jp/tracc/index.html

●地球温暖化と地域公共交通
 日時:平成21年11月14日(土) 14:00〜16:30
 場所:堺市総合福祉会館
 主催:道路環境市民塾 / KOALA
http://homepage3.nifty.com/sustran-japan/datafile/20091114.pdf

●地球温暖化『世界と日本への影響』—長期的な気候安定化レベルと影響リスクの見通し—
 日時:平成21年11月17日(火)13:00〜16:00
 場所:浜離宮朝日ホール・小ホール
 主催:温暖化影響総合予測研究チーム、茨城大学、(独)国立環境研究所、東京大学サステイナビリティ学連携研究機構(IR3S)、環境省
http://www.s4-impact.org/

●第8回中部地区路面電車サミット富山大会
 日時:平成21年11月21日(土) 9:00〜
 場所:富山国際会議場 特別会議室、JR高岡駅横「ディオ」
 主催:公共交通とやま市民応援団
http://blog.goo.ne.jp/qwg01047/e/1003de95f9469759e84bec900967519c

●第4回/人と環境にやさしい交通をめざす全国大会
 日時:平成21年12月5日(土) 9:00〜
 場所:東京大学 本郷キャンパス
 主催:「人と環境にやさしい交通をめざす全国大会」実行委員会・運営委員会
http://www.areev.org/

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5.その他
●記事募集中!
本メールマガジンへの掲載記事を募集中です。EST、または「交通と環境」に関連する取組みや話題、催し物の案内等を事務局までお寄せください。
→ E-mail:EST@ecomo.or.jp(担当:市丸)

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 発行:環境的に持続可能な交通(EST)普及推進委員会事務局
     (交通エコロジー・モビリティ財団)
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