ESTメールマガジン 第43号(2010.2.25)

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ESTメールマガジン 第43号(2010.2.25)
発行:環境的に持続可能な交通(EST)普及推進委員会事務局
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□主な内容
【平成22年度JCOMM賞候補募集!】
 JCOMMは、国内の様々なMMについての様々な取り組みや研究の中でも、特に優秀な取り組みや研究を選定し、その実現に貢献した個人あるいは団体を表彰します。

【エコモビリティライフ関連のイベント開催!】
 愛知県・あいちエコモビリティライフ推進協議会が主催の講演会と報告会が3月中旬に開催されます。

□目次

1.寄稿(1)「環境的に持続可能な交通を目指して」(第43回)
●「歩道は歩行者に返そう—自転車走行専用空間の必要性—」
【岩手県立大学総合政策学部 教授 元田良孝】
2.寄稿(2)「地方から全国に向けた情報発信!」(第43回)
●「第1回EST交通環境大賞を受賞までの取り組みについて」
【神戸市交通局営業推進課 田中 孝司】
3.ニュース/トピック
●第20回「エコレールマーク」の認定について【国土交通省】
●日本のカーシェアリングの会員数が1年間で2.5倍に【交通エコロジー・モビリティ財団】
●平成22年度JCOMM賞候補募集【日本モビリティ・マネジメント会議(JCOMM)】
●レンタサイクルの愛称募集!【富山市】
●東京都交通局におけるモバイルサイトの充実について【東京都交通局】
●「JR東日本環境ロゴマーク」デザイン募集について【JR東日本】
●成田スカイアクセス7月17日開業!【京成電鉄】
●「大井町線でGO!通勤定期ルート変更キャンペーン」を実施します【東急電鉄】
●「阪急レンタサイクル摂津」を開業します【阪急電鉄】
●高速道路で全国初の導入 新型ETC開閉バーと双方向テレビインターホン【西日本高速道路】
●「デマンド交通システム」で累計50システムを納入【日本ラッド】

4.イベント情報
●九州物流セミナー2010【2010/3/3】
●運輸政策コロキウムin関西【2010/3/4】
●あいちエコ通勤転換促進講演会【2010/3/15】
●第三回交通まちづくり研究会 交通まちづくり そのデザインと実践【2010/3/16】
●エコドライブ推進シンポジウム【2010/3/19】
●あいちエコモビリティライフ促進モデル事業成果報告会【2010/3/19】

5.その他
●第3回EST普及推進フォーラムが終了
●記事募集中!

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1.寄稿(1)「環境的に持続可能な交通を目指して」(第43回)
●「歩道は歩行者に返そう—自転車走行専用空間の必要性—」
【岩手県立大学総合政策学部 教授 元田良孝】
 自転車は環境にも優しく健康的・経済的な乗物で最近注目されています。一方ルール無視の自転車が横行し、事故も多く特に歩道上で歩行者が脅かされています。このまま自転車の数だけを増やすことは、大きな社会的な問題を引き起こすことにもなりかねません。原因は政策的に自転車が長年放置されてきたことにあります。日本では歩道を走る自転車は常識で、ある調査によれば8割の人が自転車は歩道を走るものと考えています。しかしこの習慣は日本だけのものであり、世界的には車道や自転車道を走るのがルールです。
 昭和45年に交通事故対策から自転車を緊急避難的に歩道に上げてから、道路管理者は積極的な自転車走行専用空間の整備を忘れてしまいました。無理やり歩道に押し込められた自転車は、やがて自分勝手なルールで走り始めました。明らかな交通違反である信号無視、歩道上での徐行義務無視、歩行者優先無視の振舞いは、政策上放置された自転車の「非行化」にも見えます。
 最近国がようやく自転車道の整備を進めようとしていますが、残念なことは自転車道の重要性を理解しない道路管理者がまだまだ多いことです。昭和45年当時と現在を比べると、自転車も高齢者も歩道の延長も格段に増えており、歩道上での高齢者と自転車の遭遇機会は約80倍にもなっています。自転車走行専用空間を確保するだけでなく、歩行者、自転車、車の交通ルールの再構築も求められています。歩道は歩行者に返すべきです。--------------------------------------------------------------------

2.寄稿(2)「地方から全国に向けた情報発信!」(第43回)
●「第1回EST交通環境大賞を受賞までの取り組みについて」
【神戸市交通局営業推進課 田中 孝司】
 神戸市では、平成15年度より行政やNPO等で構成される「神戸市TDM研究会」を発足し、2年間「交通・環境モニター実証実験(エコモーション神戸)」に取り組みました。実験メニューであった「エコファミリー制度」及び「エコショッピング制度」について、環境負荷の軽減に高い効果があると評価をいただき、平成17年10月より本格実施しています。エコファミリー制度は土日祝日等に、大人1人につき小学生以下子ども2人まで市バス・地下鉄の運賃が無料となる制度であり、6年間で延べ670万人の小学生に利用いただき、CO2排出量を累計約2,500トン抑制したと試算しています。
 また、平成17年からは、都心部において、「おしゃれな神戸らしい環境を優先した生活の実現」を目指して、社会実験「KOBEST2007」に取組み、ちょい乗りバスの運行やまち歩きツアーを実施しました。
 さらに、平成19年度より平日の通勤における過度なマイカー利用から公共交通への転換を図るため、「神戸市郊外部における環境行動計画」について、国土交通省のESTモデル事業の選定を受け、3ヵ年計画でモビリティ・マネジメント(MM)に取り組んでいます。市営地下鉄沿線にある、工業団地の従業員等を対象にTFP(トラベル・フィードバック・プログラム)に取り組むとともに、企業の方とエコ通勤に関するミーティングの場を設けるなどコミュニケーションを図ってきました。最終年度となる平成21年度には、工業団地等の最寄駅となる西神中央駅から、バスの試験運行や既存路線の増発、えきバスびじょん(バス案内板)の設置等、様々な社会実験に取り組みました。
 これら、TDMからMMに至る継続的な取り組みについて評価をいただき、今回、「第1回EST交通環境大賞」という名誉な賞をいただき大変嬉しく思っています。22年度以降も、エコファミリー制度の期間拡大や工業団地の方とのミーティングの場を設け、公共交通利用の意識啓発を続けていきたいと考えています。

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3.ニュース/トピック
●第20回「エコレールマーク」の認定について【国土交通省】
 平成22年2月17日に第20回エコレールマーク運営・審査委員会が開催され、エコレールマークの認定商品として7件、認定企業として6件を新たに認定することが決定されました。今回の認定を受け、認定商品は合計で50件(62品目)、認定企業は59件となりました。
http://www.mlit.go.jp/report/press/tetsudo02_hh_000012.html

●日本のカーシェアリングの会員数が1年間で2.5倍に【交通エコロジー・モビリティ財団】
 交通エコロジー・モビリティ財団の2010年1月の調査によると、日本のカーシェアリングの車両ステーション数は861ヶ所(前年の2.4倍)、車両台数は1,300台(同2.3倍)、会員数は16,177人(同2.5倍)と、この1年間で急増しています。
http://www.ecomo.or.jp/environment/carshare/carshare_graph2010.1.html

●平成22年度JCOMM賞候補募集【日本モビリティ・マネジメント会議(JCOMM)】
 JCOMMは、国内の様々なMMについての様々な取り組みや研究の中でも、特に優秀な取り組みや研究を選定し、その実現に貢献した個人(複数可)あるいは団体(複数可)を表彰するJCOMM賞の候補を募集します。
http://jcomm.or.jp/

●レンタサイクルの愛称募集!【富山市】
 富山市では3月から中心市街地で会員制の新しいレンタサイクルのサービスが開始されます。このレンタサイクルは従来のものに比べ、貸出・返却ができる地点が15箇所と多く、24時間利用できるなど、より便利に、より気軽に利用できる新たな公共交通の手段として期待されています。そこで、現在市では皆さんに親しまれるような愛称を募集しています。
http://www7.city.toyama.toyama.jp/topics/20100209_1.pdf

●東京都交通局におけるモバイルサイトの充実について【東京都交通局】
 東京都交通局では、現行の「のりかえ・出口案内」(駅構内ポスター)及び「駅立体図」(交通局ホームページ)の情報をモバイルサイトでFlashを用いて掲載します。これにより、駅ごとのりかえ出口、エレベーター・エスカレーター位置及びトイレ位置情報をよりわかりやすくお伝えすることが可能となりました。
http://www.kotsu.metro.tokyo.jp/newsevent/news/others/2010/otr_p_201002161_h.html

●「JR東日本環境ロゴマーク」デザイン募集について【JR東日本】
 JR東日本では、同社のエコロジー活動の活性化をめざし、環境ロゴマークのデザインを募集することとなりました。採用されたロゴマークは、JR東日本における各種媒体や環境関連のさまざまな場面での使用、オリジナルグッズとしての商品化等が予定されています。
http://www.jreast.co.jp/press/2009/20100205.pdf

●成田スカイアクセス7月17日開業!【京成電鉄】
 京成電鉄は、「成田スカイアクセス」を平成22年7月17日(土) (予定)に開業します。これにより、新型スカイライナーを最高時速160kmで運転し、日暮里駅〜空港第2ビル駅間が従来より15分短縮の最速36分で結ばれ、国際的にも引けを取らない空港アクセスが実現します。
http://www.keisei.co.jp/keisei/kouhou/news/21-106.pdf

●「大井町線でGO!通勤定期ルート変更キャンペーン」を実施します【東急電鉄】
 東急電鉄では、2010年3月15日(月)から4月30日(金)まで、「大井町線でGO!通勤定期ルート変更キャンペーン」を実施します。東急電鉄は、田園都市線の朝ラッシュ時の混雑と、混雑を一因とした遅延の解消を重要な課題と位置づけ、さまざまな対策に取り組んできました。今回のキャンペーンはその一環として、田園都市線の通勤利用客を対象に、通勤経路を田園都市線経由から大井町線経由に変更してもらうことを狙ったものです。
http://www.tokyu.co.jp/contents_index/guide/pdf/100217-2.pdf

●「阪急レンタサイクル摂津」を開業します【阪急電鉄】
 阪急電鉄では、環境にやさしいライフスタイルの提案と、放置自転車問題の対策として、都市型レンタサイクル事業を積極的に展開しています。今般、3月14日の摂津市駅開業にあわせ、同駅南側の駅前広場に、当社では19番目となるレンタサイクル営業所「阪急レンタサイクル摂津」を開業します。
http://holdings.hankyu-hanshin.co.jp/ir/data/ER201002046N1.pdf

●高速道路で全国初の導入 新型ETC開閉バーと双方向テレビインターホン【西日本高速道路】
 西日本高速道路ファシリティーズ株式会社が、新型ETC開閉バーと双方向テレビインターホンを開発し、名神高速道路の茨木料金所に3月上旬から試行導入します。
http://corp.w-nexco.co.jp/corporate/release/hq/h22/0222c/

●「デマンド交通システム」で累計50システムを納入【日本ラッド】
 日本ラッドはデマンド交通システムの累計50システム目を福岡県八女市に納入しました。デマンド交通システムは、地元のタクシー会社や自治体の小型乗合自動車で、利用者を自宅から目的地まで送迎する新しい交通システムで、バスのような低料金で、タクシーと同様にドアtoドアの送迎サービスを受けられるのが特色です。路線バスのない過疎地や都市部のコミュニティシステムとしても期待されています。
http://www.nippon-rad.co.jp/

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4.イベント情報
●九州物流セミナー2010
 日時:平成22年3月3日 13:30〜16:30
 場所:ホテルセントラーザ博多
 主催:九州運輸局
http://wwwtb.mlit.go.jp/kyushu/press/pdf/press100201.pdf

●運輸政策コロキウムin関西
 日時:平成22年3月4日17:00〜19:50
 場所:ホテルプリムローズ大阪 
 主催:運輸政策研究機構・関西交通経済研究センター
http://www.jterc.or.jp/

●あいちエコ通勤転換促進講演会
 日時:平成22年3月15日(月) 13:30〜16:00
 場所:三菱UFJリサーチ&コンサルティング株式会社セミナールーム
 主催:愛知県・あいちエコモビリティライフ推進協議会
http://www.pref.aichi.jp/0000030280.html

●第三回交通まちづくり研究会 交通まちづくり そのデザインと実践
 日時:平成22年3月16日(火) 10:00〜17:00
 場所:東京大学 工学部14号館141番教室
 主催:土木学会 交通まちづくり研究小委員会
http://bin.t.u-tokyo.ac.jp/~hato/komachi2010.pdf

●エコドライブ推進シンポジウム
 日時:平成22年3月19日(金)13:30〜17:20
 場所:日本科学技術振興財団 科学技術館サイエンスホール
 主催:経済産業省資源エネルギー庁
https://www.gakkai-web.net/gakkai/sankei/eccj10/index.html

●あいちエコモビリティライフ促進モデル事業成果報告会
 日時:平成22年3月19日(金) 14:00〜16:30
 場所:ウインクあいち 1002大会議室
 主催:愛知県・あいちエコモビリティライフ推進協議会
http://www.pref.aichi.jp/0000030292.html

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5.その他
●第3回EST普及推進フォーラムが終了
  2月17日に東京で第3回EST普及推進フォーラムを開催しました。ご参加いただいた皆様にお礼を申し上げます。なお、本フォーラムの発表資料や講演録、フォーラムの中で実施しました「第1回EST交通環境大賞」の様子等を、来月中にESTポータルサイトに掲載する予定です。
  http://www.estfukyu.jp/
●記事募集中!
本メールマガジンへの掲載記事を募集中です。EST、または「交通と環境」に関連する取組みや話題、催し物の案内等を事務局までお寄せください。
→ E-mail:EST@ecomo.or.jp(担当:市丸)

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 発行:環境的に持続可能な交通(EST)普及推進委員会事務局
     (交通エコロジー・モビリティ財団)
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