ESTメールマガジン 第52号(2010.11.25)

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ESTメールマガジン 第52号(2010.11.25)
発行:環境的に持続可能な交通(EST)普及推進委員会事務局
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□主な内容
【地域公共交通マイスター制度を創設!】
 国土交通省関東運輸局は、交通基本法の制定及び関連施策の充実に向けた気運が高まるなか、地域公共交通マイスター制度を創設し、候補者の推薦を募集しています。

【「人と環境にやさしい交通をめざす全国大会」(岡山)開催!】
 今回で5回目となる「人と環境にやさしい交通をめざす全国大会」を11月27 日(土)、28日(日)に岡山大学で開催します。

□目次

1.寄稿(1)「環境的に持続可能な交通を目指して」(第52回)
●「ESTと幸福のストーリー」
                  【山梨大学医学工学総合研究部 准教授 佐々木邦明】
2.寄稿(2)「地方から全国に向けた情報発信!」(第52回)
●「公共交通へ行動転換を図るモビリティマネージメント」
                        【御嵩町まちづくり課 エコ推進係長 各務元規】
3.ニュース/トピック
●地域公共交通マイスター制度を創設し、候補者の推薦を募集します【国土交通省関東運輸局】
●「せんだい都市交通プラン」—百万都市のにぎわいと暮らしやすさを目指して—【仙台市】
●電動バスの試験運行を実施します 〜電動バスに乗ってみよう〜【熊谷市】
●タイヤチェックで燃費アップ!キャンペーン【さいたま市】
●平成22年度コミュニティサイクル社会実験が始まります【名古屋市】
●「EV(電動)バス運行に関する実証実験」の試乗モニター募集について【京都市】
●エコなおでかけプロジェクト「バスdeおトクなキャンペーン」(バストク キャンペーン)【大阪府、NPO法人大阪府民環境会議】
●公共交通をテーマに電車内会議〜東播・北播・淡路市長会〜【加古川市、高砂市、明石市、西脇市、加東市、洲本市、南あわじ市、小野市】
●日本初、テナントビルに電動自転車の無人レンタサイクルシステム導入【株式会社新日鉄都市開発】
4.イベント情報
●第5回「人と環境にやさしい交通をめざす全国大会」in 岡山【2010/11/27,28】
●交通・観光カーボンオフセット支援システム説明会(札幌)【2010/11/30】
●第2回自転車セミナー【2010/11/30】
●第4回富士市環境フェア【2010/12/4】
●エコモビリティフォーラム〜環境にやさしい交通を考えよう!【2010/12/7】
●おおいた地球温暖化防止推進大会2010〜ストップ!地球温暖化〜【2010/12/22】
●—低炭素杯—低炭素地域づくり全国フォーラム【2011/2/5,6】
5.その他
●交通・観光カーボンオフセットモデル事業 第2次募集結果公表。第3次募集も開始!
●グリーン経営認証登録された環境にやさしい運輸事業者を公表しています!
●エコ通勤優良事業所を認証登録しています!
●エコドライブ講習を認定し、受講者に修了証を発行しています!
●記事募集中!

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1.寄稿(1)「環境的に持続可能な交通を目指して」(第52回)
●「ESTと幸福のストーリー」
                  【山梨大学医学工学総合研究部 准教授 佐々木邦明】

 社会的に持続可能な交通が個人的に持続されるためには、持続可能な交通を前提とした生活がより豊かであると感じられることが重要です。例えば「今の便利さを少し我慢してでも、環境にやさしい交通手段を利用する」ことが個人的に持続されるためには、「今の便利さを少し我慢する」点をどうするかが問題になります。一つの方策は、エコポイントに代表される経済的なインセンティブの付与であり、その他の方策として、「便利さを優先しない価値観への転換」があります。後者について検討するために、私どものグループが行った様々な世代や地域を対象とした調査では、個人の主観的な幸福感とモビリティの間に有意な関係が見いだされませんでした。つまりモビリティが高くなくとも幸福な生活を送ることが可能であることを意味しています。
 それでは幸福感はどのように変化するのでしょうか?バウマンは「幸福を生み出すと期待される商品を買い、消費することが近代社会の幸福の基本」であると指摘しています。その「幸福を生み出すと期待される商品」とは、山田によると一人一人が描く「幸福のストーリー」に必要とされる商品です。ここから、社会的に持続可能な交通を、個人的に持続可能にするためには、利便性重視の「幸福のストーリー」を持続可能な交通をベースとした「幸福のストーリー」に書き換えていくことが求められると考えられます。そのとき皆さんはどのような「幸福のストーリー」を提案できますか?
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2.寄稿(2)「地方から全国に向けた情報発信!」(第52回)
●「公共交通へ行動転換を図るモビリティマネージメント」
                        【御嵩町まちづくり課 エコ推進係長 各務元規】

 御嵩町は、豊かな自然や中山道の歴史と文化が残る人口2万人弱の里山の町です。かつての経済成長の中、名古屋中心部と郊外の住宅地を繋ぎ、公共交通の要であった名古屋鉄道も、加速する少子高齢化やモータリゼーションの影響を受け、急激な利用者の減少から、多くの地域のローカル線と同様に存続の危機に瀕しています。
 御嵩町の環境施策は、全国から注目を集めた産業廃棄物処理施設建設問題を契機に、環境の保全を中心に展開してきましたが、現在は、低負荷の公共交通のあり方をはじめとした低炭素社会の実現に向けた施策に取り組んでいます。
 具体的には、町の中心部まで走る名古屋鉄道の御嵩駅から町内工業団地と3つの住宅団地を結ぶ無料シャトルバス(みたけE-COバス)の試験運行を実施しています。朝夕の通勤時間帯に工業団地ルートで10本、昼間の時間帯に住宅団地ルートで8本運行し、現在約3千人/月の利用者があり、公共交通への転換で約36t/年のCO2が削減出来た計算になります。さらにパーク&ライドを推進する無料駐車場を駅前に整備したことや、低負荷交通の利用啓発資料を住民に配布するなど、自動車から公共交通へ行動転換を促すモビリティマネージメントの実施により多大なCO2削減が可能であると推計しています。
 今後も公共交通利用を核として、様々な低負荷交通施策を展開することで、交通行動の転換を図り、ローカル鉄道に課せられる問題解決と低炭素社会を形成する環境に配慮したまちづくりを展開して参ります。

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3.ニュース/トピック
●地域公共交通マイスター制度を創設し、候補者の推薦を募集します【国土交通省関東運輸局】
 交通基本法の制定及び関連施策の充実に向けた気運が高まりつつあります。国土交通省関東運輸局は、地域公共交通に携わる人材を育成し地域が自ら主体的に地域公共交通の維持、利便性向上及び活性化を図ることを推進するため、「地域公共交通マイスター」の任命を行っています。本制度は、すでに利便性向上等の成果を挙げた取組みや先進的な取組みを実践する地域において、その取組みを中心となって推進し、知識、経験、熱意を有する自治体職員の方、交通事業者職員の方、NPO法人職員の方等を、「地域公共交通マイスター」に任命し、その知識や経験を広めるものです。
http://wwwtb.mlit.go.jp/kanto/kikaku_kankou/meister/index.html
http://wwwtb.mlit.go.jp/kanto/press/date/1011/pk_p101101.pdf

●「せんだい都市交通プラン」—百万都市のにぎわいと暮らしやすさを目指して—【仙台市】
 様々な社会情勢の変化に対応し、新たなまちづくりへの取組として、今後10年間で実施する交通施策と将来の交通体系を明らかにした「せんだい都市交通プラン」を作成しました。
http://www.city.sendai.jp/toshi/kotsukeikaku/toshikotsu/index.html

●電動バスの試験運行を実施します 〜電動バスに乗ってみよう〜【熊谷市】
 熊谷市では、早稲田大学や財団法人 本庄国際リサーチパーク研究推進機構と連携し、国土交通省と環境省の支援を受けて、電気のみを動力源とするヒトと環境に優しい電動バスの試験運行を実施します。
http://www.city.kumagaya.lg.jp/kakuka/sogo/kikaku/oshirase/dendoubasu/index.html

●タイヤチェックで燃費アップ!キャンペーン【さいたま市】
 さいたま市では、11月のエコドライブ推進月間において、市内で「タイヤの空気圧チェック」をテーマとした取り組みが行われました。
http://www.city.saitama.jp/www/contents/1286927784808/index.html

●平成22年度コミュニティサイクル社会実験が始まります【名古屋市】
 昨年名古屋市では、「名チャリ」を使って頂く事で、自転車を共有するコミュニティサイクルの利用方法を知ってもらうと同時に、ニーズを把握する事を目的に社会実験を実施しました。社会実験の結果、多くの方から支持され、本格実施に向けての肯定的な声を頂きました。今回、それを受けて、貸出・返却を利用者自身が行うシステムを導入し、利用者の方から登録料や利用料を頂いて運営費の一部に充て、本格実施を見据えた社会実験を実施します。
http://www.city.nagoya.jp/ryokuseidoboku/page/0000015631.html

●「EV(電動)バス運行に関する実証実験」の試乗モニター募集について【京都市】
 京都市は、環境モデル都市として低炭素社会の実現を目指し、「歩くまち・京都」の推進と電気自動車(EV)等、次世代自動車への転換・普及を進めています。京都市では運輸部門における温室効果ガスの削減及び京都の公共交通利用を促進するため、三菱重工業株式会社と共同で、EVバスの実用化に向けて取り組んでおり、今年度は国土交通省の「EVバス運行に関する実証実験」を行います。この度、京都市がこの実証実験を実施するに当たり、EVバスに乗車し、乗り心地などのEVバスの走行性能を調査するためのアンケートにご協力いただける試乗モニターを募集します。
http://www.city.kyoto.lg.jp/kankyo/page/0000091408.html

●エコなおでかけプロジェクト「バスdeおトクなキャンペーン」(バストク キャンペーン)【大阪府、NPO法人大阪府民環境会議】
 大阪府およびNPO法人大阪府民環境会議は、11月1日(月)から11月30日(火)の期間中にバス車内等で配布する「おでかけパス」を持って、大阪府内の施設や催しにお出かけいただくと、割引などのサービスが受けられる、バストク キャンペーンを実施します。
http://www.pref.osaka.jp/toshikotsu/bustoku/

●公共交通をテーマに電車内会議〜東播・北播・淡路市長会〜【加古川市、高砂市、明石市、西脇市、加東市、洲本市、南あわじ市、小野市】
 JR加古川線の電車内で「東播・北播・淡路市長会」が2010年11月10日に開催されました。この会議は、東播磨、北播磨、淡路島の11市の持ち回りで行われており、今回、開催市となった加古川市が加古川線のPRを兼ねて電車の中での会議を開催しました。
http://www.city.ono.hyogo.jp/p/1/7/4/33

●日本初、テナントビルに電動自転車の無人レンタサイクルシステム導入【株式会社新日鉄都市開発】
 株式会社新日鉄都市開発が開発を進めるオフィスビル「(仮称)神田淡路町ビル」(千代田区神田淡路町二丁目)に、株式会社フルタイムシステムが開発した、テナントビル向け電動アシスト自転車の無人レンタサイクルシステム「F-rents(フレンツ)」を導入することが決定しました。テナントビルにおいて電動アシスト自転車を無人で貸し出す取り組みは日本初となります。
http://www.nscp-net.com/news/2010/20101116.html

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4.イベント情報
●第5回「人と環境にやさしい交通をめざす全国大会」in 岡山
 日時:2010年11月27 日(土)、28日(日)
 場所:岡山大学創立五十周年記念館
 主催:「人と環境にやさしい交通をめざす全国大会」実行委員会
 http://wiki.livedoor.jp/racda_okayama/

●交通・観光カーボンオフセット支援システム説明会(札幌)
 日時:2010年11月30日(火)14:00〜16:00
 場所:国土交通省北海道運輸局8F会議室(海技試験場)
 主催:交通エコロジー・モビリティ財団   
共催:国土交通省北海道運輸局
 http://www.ecomo.or.jp/environment/carbon_offset/data/setumeikai_101130.pdf

●第2回自転車セミナー
 日時:2010年11月30日(火) 18:00-19:30
 場所:日本自転車普及協会会議室(東京赤坂・自転車会館3号館11階)
 主催:(財)日本自転車普及協会
 http://www.bpaj.or.jp/report/seminar-2kokuchi.pdf

●第4回富士市環境フェア
 日時:2010年12月4日(土) 10:00-15:30
 場所:富士市産業交流展示場
 主催:富士市
 http://www.city.fuji.shizuoka.jp/hp/page000027900/hpg000027817.htm

●エコモビリティフォーラム〜環境にやさしい交通を考えよう!
 日時:2010年12 月 7日(火) 18:00-20:00
 場所:浦和コミュニティセンター第15集会室(浦和駅東口・コムナーレ9階)
 主催:さいたま市
 http://www.city.saitama.jp/www/contents/1289884182025/index.html

●おおいた地球温暖化防止推進大会2010〜ストップ!地球温暖化〜
 日時:2010年12月22日(水) 13:00-15:45
 場所:県庁舎新館14階 大会議室
 主催:大分県
 http://www.pref.oita.jp/soshiki/13020/ondankataikai2010.html

●—低炭素杯—低炭素地域づくり全国フォーラム
 日時:2011年2月5日(水) 、6日(木)
 場所:東京大学 安田講堂及び山上会館
 主催:低炭素地域づくり全国フォーラム実行委員会
 http://www.env.go.jp/press/press.php?serial=13123

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5.その他
●交通・観光カーボンオフセットモデル事業 第2次募集結果公表。第3次募集も開始!(〜2011/1/14まで)
http://www.ecomo.or.jp/environment/carbon_offset/20101115.html

●グリーン経営認証登録された環境にやさしい運輸事業者を公表しています!
  http://www.ecomo.or.jp/environment/greenmanagement/top.html#5

●エコ通勤優良事業所を認証登録しています!
http://www.ecomo.or.jp/environment/ecommuters/ecommuters_top.html

●エコドライブ講習を認定し、受講者に修了証を発行しています!
http://www.ecomo.or.jp/environment/ecodrive/ecodrive_top.html
 
●記事募集中!
本メールマガジンへの掲載記事を募集中です。EST、または「交通と環境」に関連する取組みや話題、催し物の案内等を事務局までお寄せください。
→ E-mail:magazine@ecomo.or.jp(担当:市丸)
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 発行:環境的に持続可能な交通(EST)普及推進委員会事務局
     (交通エコロジー・モビリティ財団)
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