ESTメールマガジン 第67号(2012.2.27)

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                 ESTメールマガジン 第67号(2012.2.27)
          発行:環境的に持続可能な交通(EST)普及推進委員会事務局
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□主な内容
【カーシェアリング実施規模の増加が継続!】
交通エコモ財団の調査によると、わが国のカーシェアリング車両ステーション数、車両台数 及び 会員数は、増加が続いていることが分かりました。

【カーボン・マーケットEXPO 2012を開催!】
 環境省はカーボン・マーケットEXPO 2012(3月7日、於:東京国際フォーラム展示ホール2)を開催します。交通エコモ財団もこのフォーラムに出展します。

□目次
1.寄稿(1)「環境的に持続可能な交通を目指して」(第67回)
●「高松市の土地利用・交通・環境の統合戦略」
                             【香川大学工学部 教授 土井 健司】
2.寄稿(2)「地方から全国に向けた情報発信!」(第67回)
●「ポロクルの目指すもの」
       【株式会社ドーコンモビリティデザイン 取締役事業部長 澤 充隆】3.ニュース/トピック
●第30回まちづくり月間における「まちづくり法人表彰」の創設・募集について【国土交通省】
●「日・タイ環境セミナー」の開催結果について【国土交通省】
●「エコカー補助金」の受付開始予定等について【国土交通省】
●平成23年度モーダルシフト等推進事業の採択結果の公表について【国土交通省】
●カーシェアリング実施規模の増加が継続【交通エコロジー・モビリティ財団】
●新たな交通システム導入基本方針の公表について【新潟市】
●乗り合いタクシー試験運行について【上勝町】
●エネルギー・防災問題に自律的に取り組む地域コミュニティ【日本総合研究所】
●環境省「平成23年度地球温暖化対策技術開発等事業・EVタクシーの実用化促進と運用方法確立のための実証研究」の実証実験開始について【モーション、兼松、システムオリジン、日産、リサイクルワン】
●アメリカ、国立公園などの交通手段整備に32億円投入へ【アメリカ】
4.イベント情報
●みなとみらいでEVタクシーに乗ろう!かながわEVタクシープロジェクト【2012/2/25,26,3/3,4】
●平成23年度「物流効率化セミナー」〜「グリーン物流の推進」経営戦略としての物流の省エネルギー・CO2排出量削減〜【2012/2/29】
●阿武隈急行利用促進特別講演「ローカル鉄道と地域の活性化」【2012/2/29】
●カーボン・マーケットEXPO 2012 〜カーボン・アクションで日本を元気に!〜【2012/3/7】
●グリーン物流推進大会inちゅうごく【2012/3/7】
●地域公共交通のあり方を交通基本法とともに考えるシンポジウム(第7回交通の諸問題に関する検討会)【2012/4/13】
5.その他
●EST普及推進委員会事務局はTwitterによる情報提供を始めました!
●交通・観光分野でのカーボンオフセットの普及に取り組んでいます!
●交通環境学習(モビリティ・マネジメント教育)メールマガジンを10月から発行しています!
●「グリーン経営認証制度」専用ホームページを開設しました!
●エコ通勤優良事業所を認証登録しています!
●エコドライブ講習を認定し、受講者に修了証を発行しています!
●記事募集中!==================================================================
1.寄稿(1)「環境的に持続可能な交通を目指して」(第67回)
●「高松市の土地利用・交通・環境の統合戦略」
                             【香川大学工学部 教授 土井 健司】

 低炭素社会への転換に向けて、土地利用、交通および環境の統合政策が必要とされます。環境制約だけでなく人口減少に伴う財政制約等のもと、持続可能な都市を目指し全国でコンパクトシティへの実現に向けた取り組みが進められています。しかし、多くの場合、郊外での自動車に依存した低密度開発を放置したままで、都心や拠点地域での公共交通指向型開発を目指すなど、土地利用と交通とのコーディネーションが十分には図られていないのが現状です。
 香川県においては、平成16年度に都市計画区域の拡大・再編と併せて線引き制度の廃止と土地利用規制の見直しが行われました。この線引き制度の廃止は、都市計画区域外での飛び地的な開発の抑制、すなわち広域的なスプロールの抑制に繋がりましたが、旧調整区域での道路に沿った宅地開発を招くこととなり、土地利用、交通および環境の統合的な視点の重要性を再認識させる結果となりました。
 その反省から、都市の拠点と骨格を明示する都市構造ヴィジョンが平成19年度に都市計画区域マスタープランの中心に位置付けられました。このヴィジョンは広域拠点、地域拠点、コミュニティ拠点(生活交流拠点)の三層の集約拠点を都市機能の集積度に応じて配置し、階層的な公共交通ネットワークで結ぶ都市構造であり、時間軸に沿った集約拠点とコリドーの形成プロセスを描いています。本年度のEST交通環境優秀賞を受賞した「高松市総合都市交通計画」は、こうした背景の下に策定された土地利用・交通・環境の統合戦略の要であり、公共交通の再構築や新しい交通システムの導入を柱としています。その嚆矢として、昨年10月から本年3月までの半年間、都心地域の回遊を促す「ちょいのりバス」、郊外の人口増加地域での「バス&レールライド」などの社会実験が実施されています。その成果を受け、基本理念に掲げる「人と環境にやさしく、快適で利用しやすい公共交通体系の構築」が様々な分野の政策複合によって本格的に進められることになります。

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2.寄稿(2)「地方から全国に向けた情報発信!」(第67回)
●「ポロクルの目指すもの」
       【株式会社ドーコンモビリティデザイン 取締役事業部長 澤 充隆】

 自転車共同利用サービス「ポロクル」は株式会社ドーコンの新規事業として2008年から検討を開始し、2011年春には運営を担う株式会社ドーコンモビリティデザインを設立、現在、本格的な事業として展開しています。
自転車は市民の足として古くから愛されてきましたが、自転車をシェアリングするという新しい考え方を、どのように市民に理解していただけるかが大きな課題でした。そこで私たちは2度の実証実験を行い、少しずつ市民への理解を求めていきました。この結果、2011年の本格展開時には、3,000ユーザーを超えるまで会員数を拡大することができました。
 「ポロクル」は、持続可能なまちづくりの一つのツールになることを目指しています。そのためには地域で活動する多様な主体と繋がっていくことが重要だと考えています。例えば、札幌大通まちづくり株式会社と連携し、「ポロクル」を活用した大通地区のにぎわい創出や放置自転車対策などに取り組んでいます。また、ユーザーのみなさまが安全・快適に「ポロクル」を使えるよう、環境NGO ezorockという若者たちの団体が、毎日点検や整備を行っています。彼らは、業務を遂行する傍ら、ポロクルの楽しさや自転車ルールを市民に伝える努力を続けています。
 「ポロクル」は現在冬期休業期間ですが、平成24年4月から再稼働する予定です。市民のみなさまに「ポロクル」で札幌のまちを再発見していただくことが、私たちにとって一番嬉しいことです。

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3.ニュース/トピック
●第30回まちづくり月間における「まちづくり法人表彰」の創設・募集について【国土交通省】
 国土交通省は、「まちづくり法人表彰」の募集を開始しました。募集期間は2012年2月1日(水)〜3月16日(金)です。「まちづくり法人表彰」は、まちづくり法人による地域における良好な環境や地域の価値を維持・向上させる取組を促進・普及するため、地方公共団体や関係団体の協力のもと、まちづくり月間関連行事として2012年度新たに創設される国土交通大臣表彰制度です。都市の総合交通連携及び低負荷交通の導入についても応募可能です。
http://www.mlit.go.jp/report/press/toshi05_hh_000050.html

●「日・タイ環境セミナー」の開催結果について【国土交通省】
 国土交通省は、タイ運輸省と共同で2012年2月21日(火)に開催した「日・タイ環境セミナー」の開催結果概要を公表しました。環境セミナーは、2009年12月の「第7回ASEAN交通大臣会合」にて承認された「交通分野における環境に関する行動計画」の一環としてASEAN各国において開催しているものです。今回のセミナーは国別の行動計画策定への理解を深めることを目的として開催されました。
http://www.mlit.go.jp/report/press/sogo06_hh_000076.html

●「エコカー補助金」の受付開始予定等について【国土交通省】
 国土交通省は、「エコカー補助金(2011年度第4次補正予算)」の申請書の受付開始予定等について公表しました。バス、トラック、タクシー分野における環境対応者の導入を促進するため、環境性能に優れた自動車を購入する自動車運送事業者等に対し、購入費用の一部を補助するものです。
http://www.mlit.go.jp/report/press/jidosha10_hh_000070.html

●平成23年度モーダルシフト等推進事業の採択結果の公表について【国土交通省】
 国土交通省は、温室効果ガスの排出削減による地球温暖化の防止及び低炭素型の物流体系の構築を図るため、二酸化炭素排出原単位の小さい輸送手段への転換を図るモーダルシフトの取組みに対して支援を行う「モーダルシフト等推進事業」の採択結果を公表しました。
http://www.mlit.go.jp/report/press/tokatsu01_hh_000077.html

●カーシェアリング実施規模の増加が継続【交通エコロジー・モビリティ財団】
 交通エコロジー・モビリティ財団の2012年1月の調査によると、わが国のカーシェアリング車両ステーション数は4,268ヶ所(前年比1.5倍)、車両台数は6,477台(同1.7倍)、会員数は167,745人(同2.3倍)と、増加が続いています。
http://www.ecomo.or.jp/environment/carshare/carshare_graph2012.1.html

●新たな交通システム導入基本方針の公表について【新潟市】
 新潟市は、「新たな交通システム導入基本方針」をとりまとめ、公表しました。基本方針では、新潟駅〜白山駅間に2両連結式の次世代型バスシステム「BRT(Bus Rapid Transit)」を平成26年度に導入する方針を明らかにしています。BRT導入により、市中心部に気軽で快適に移動できる環境を整え、新潟市の新たな顔として、自家用車に依存しない交通環境の実現を目指しています。
http://www.city.niigata.jp/info/kotsu/new-system/basic-plan.html

●乗り合いタクシー試験運行について【上勝町】
 上勝町は、車の運転ができない高齢者らの移動手段を確保するため、2012年1月27日から町内で乗り合いタクシーの試験運行を始めました。運行範囲は町内全域で、試験期間の3月末まで無料です。新たに購入したハイブリッド車(6人乗り)1台を使用し町から委託を受けた町内の旅行会社・カミカツーリストが運行します。利用状況や利用者の要望を調べて4月からの本格運行に反映します。
http://kamikatsu-tourist.com/index.html

●エネルギー・防災問題に自律的に取り組む地域コミュニティ【日本総合研究所】
 株式会社日本総合研究所は、エネルギー・防災問題への対策を自律的に行う地域コミュニティ「スマートシェア倶楽部」を、各地で設立〜運用まで支援するサービスを開始しました。2012年1月26日からは、本サービスの第1号として設立された「スマートシェア倶楽部・大崎」(東京都品川区)が、再生可能エネルギーのグリーン電力を充電に利用する電気自動車を使ったカーシェアリングを、品川区から一部支援を受けながら本格的に開始しました。
http://www.jri.co.jp/page.jsp?id=20736

●環境省「平成23年度地球温暖化対策技術開発等事業・EVタクシーの実用化促進と運用方法確立のための実証研究」の実証実験開始について【モーション、兼松、システムオリジン、日産、リサイクルワン】
 株式会社モーション、兼松株式会社、株式会社システムオリジン、日産自動車株式会社、株式会社リサイクルワンの5社は、大阪府・京都府・京都市の3自治体と、タクシー事業者29社の協力を得て、2012年1月30日より「環境省 平成23年度地球温暖化対策技術開発等事業・EVタクシーの実用化促進と運用方法確立のための実証研究」における「EVタクシー運行最適化システム」の実証実験を開始致しました。
http://www.nissan-global.com/JP/NEWS/2012/_STORY/120125-03-j.html

●アメリカ、国立公園などの交通手段整備に32億円投入へ【アメリカ】
 アメリカのレイ・ラフード運輸長官は、国内の国立公園や野生動物保護地区などにおける交通手段の整備に約4100万米ドル(約31億8000円)を投じると発表しました。これは、米国運輸省連邦公共交通局(FTA)の「Paul S. Sarbanes Transit in Parks Program」に基づいたもので、国立公園など国が管理する地域内での交通渋滞の緩和や環境負荷の軽減、混雑の解消をめざしてこれまでも取り組みが進められてきています。
http://www.fta.dot.gov/documents/TransitInParks2011POST.pdf
http://www.fta.dot.gov/printer_friendly/sitemap_12236.html
http://www.fta.dot.gov/newsroom/sitemap_12236.html

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4.イベント情報
●みなとみらいでEVタクシーに乗ろう!かながわEVタクシープロジェクト
 日時:2012年2月25日(土)、26(日)、3月3日(土)、4日(日) 12:30〜15:30
 場所:パシフィコ横浜・横浜ランドマークタワー
 主催:かながわEVタクシープロジェクト推進協議会
 http://kanagawa.evot.jp/index.html

●平成23年度「物流効率化セミナー」〜「グリーン物流の推進」経営戦略としての物流の省エネルギー・CO2排出量削減〜
 日時:2012年2月29日(水) 14:00〜16:45
 場所:ホテル白萩 2階 錦の間 (仙台市)
 主催:経済産業省東北経済産業局、国土交通省東北運輸局
 http://www.tohoku.meti.go.jp/s_service/topics/pdf/120202seminar.pdf

●阿武隈急行利用促進特別講演「ローカル鉄道と地域の活性化」
 日時:2012年2月29日(水) 15:45〜
 場所:(福島県)伊達市保原中央公民館 3階大会議室
 主催:国土交通省 東北運輸局
 http://wwwtb.mlit.go.jp/tohoku/puresu/td120222.pdf

●カーボン・マーケットEXPO 2012 〜カーボン・アクションで日本を元気に!〜
 日時:2012年3月7日(水) 10:00〜17:00
 場所:東京国際フォーラム 展示ホール2
 主催:環境省
 http://www.env.go.jp/press/press.php?serial=14883

●グリーン物流推進大会inちゅうごく
 日時:2012年3月7日(水) 13:00〜16:30
 場所:広島合同庁舎4号館2階共用第11号会議室
    日本貨物鉄道株式会社広島貨物ターミナル駅
 主催:中国グリーン物流パートナーシップ会議(事務局中国経済産業局 中国運輸局)
 http://wwwtb.mlit.go.jp/chugoku/release/120202.pdf

●地域公共交通のあり方を交通基本法とともに考えるシンポジウム(第7回交通の諸問題に関する検討会)
 日時:2012年4月13日(金) 14:00〜18:20
 場所:(独)国立大学財務・経営センター 学術センター 一橋記念講堂
 主催:国土交通省
 http://www.mlit.go.jp/sogoseisaku/transport/sosei_transport_tk_000033.html

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5.その他
●EST普及推進委員会事務局はTwitterによる情報提供を始めました!
 「@officeEST」
 http://twitter.com/#!/officeEST
 http://www.estfukyu.jp/
●交通・観光分野でのカーボンオフセットの普及に取り組んでいます!
 カーボン・マーケットEXPO 2012(3月7日、於:東京国際フォーラム)に出展し、
 サブセミナーで講演も行います(12:35〜12:50、於:展示ホール内セミナー会場)
 http://www.ecomo.or.jp/environment/carbon_offset/carbonoffset_system.html
●交通環境学習(モビリティ・マネジメント教育)メールマガジンを10月から発行しています!
 受信申込はこちらから
 http://www.mm-education.jp:80/magazine.html
●「グリーン経営認証制度」専用ホームページを開設しました!
 http://www.green-m.jp/
●エコ通勤優良事業所を認証登録しています!
 http://www.ecomo.or.jp/environment/ecommuters/ecommuters_top.html
●エコドライブ講習を認定し、受講者に修了証を発行しています!
 http://www.ecomo.or.jp/environment/ecodrive/ecodrive_top.html
●記事募集中!
 本メールマガジンへの掲載記事を募集中です。
 EST、または「交通と環境」に関連する取組みや話題、催し物の案内等を事務局までお寄せください。
 → E-mail:magazine@ecomo.or.jp(担当:熊井)
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     (交通エコロジー・モビリティ財団)
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