ESTメールマガジン 第77号(2012.12.25)

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          ESTメールマガジン 第77号(2012.12.25)
      発行:環境的に持続可能な交通(EST)普及推進委員会事務局
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□主な内容
【「安全で快適な自転車利用環境創出ガイドライン」が公表されました!】
 国土交通省では、警察庁と連携し、国土技術政策総合研究所の調査・研究の成果等も踏まえて、「安全で快適な自転車利用環境創出ガイドライン」を作成し公表しました。

【「2011年度の温室効果ガス排出量(速報値)」が公表されました!】
 環境省では、2011年度の温室効果ガスの総排出量(速報値)が13億700万トンであったことを公表しました。運輸部門は前年度と比べると0.8%減少しています。

□目次
1.寄稿(1)「環境的に持続可能な交通を目指して」(第77回)
●「地下鉄運賃値下げはESTを推進できるか」
               【一般社団法人システム科学研究所 調査研究部長 東 徹】
2.寄稿(2)「地方から全国に向けた情報発信!」(第77回)
●「『みんな』で創り守る山口市の交通まちづくり」
                    【山口市地域振興部交通政策課 副主幹 時安 洋】
3.ニュース/トピック
●「安全で快適な自転車利用環境創出ガイドライン」について【国土交通省】
●平成24年交通関係環境保全優良事業者等大臣表彰について【国土交通省】
●まち・住まい・交通の創蓄省エネルギー化モデル構築支援事業の案件募集について【国土交通省】
●平成24年度グリーン物流パートナーシップ優良事業者、グリーン物流優良事業者表彰について【国土交通省、経済産業省】
●2011年度(平成23年度)の温室効果ガス排出量(速報値)について【環境省】
●冬のエコスタイル・エコドライブキャンペーン・CO2削減県民運動について【山口県】
●「県下一斉ノーマイカー&エコドライブウィーク」の実施について【長崎県】
●松山・道後地区における電気自動車&電気アシスト自転車シェアリング社会実験について【松山市】
●るんるんバス(富士見巡回バス)デマンド運行社会実験開始について【前橋市】
●川東・若松地区コミュニティバス実証運行について【北見市】
●「東急お台場パス」カーボンオフセットキャンペーンについて【東急電鉄】
●米カリフォルニア州で「Think Blue. Challenge 2012」を開催【フォルクスワーゲン】
4.イベント情報
●大阪カーボンカンファレンス 2012 〜COP18の成果と「ポスト京都議定書」に向けた日本の戦略〜【2013/1/7】
●社会人のためのITS専門講座【2013/1/15-16】
●第7回オンデマンド交通カンファレンス【2013/1/30】
●カーボン・マーケットEXPO 2013【2013/2/6】
●地域公共交通シンポジウム「育もう公共交通『バス』で支える明日の暮らし」【2013/2/8-9】
●交通まちづくりフォーラム−みんなで支える公共交通−「第10回バスマップサミットin 札幌」【2013/2/16-17】
●第6回「人と環境にやさしい交通をめざす全国大会」in新潟【2013/3/16-17】
5.その他
●EST普及推進委員会事務局はTwitterによる情報提供を始めています!
●交通・観光カーボンオフセットのモデル事業を募集・支援しています!
 ・カーボン・マーケットEXPO2013(2月6日開催)に出展します!
●交通環境学習(モビリティ・マネジメント教育)メールマガジンを発行しています!
●「グリーン経営認証」に関する情報は、専用ホームページへ
●エコ通勤優良事業所を認証登録しています!
●記事募集中!

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1.寄稿(1)「環境的に持続可能な交通を目指して」(第77回)
●「地下鉄運賃値下げはESTを推進できるか」
               【一般社団法人システム科学研究所 調査研究部長 東 徹】
 環境的に持続可能な交通を実現するためには、過度なクルマ利用を控えて公共交通(鉄道・バス)利用への転換を促すことが不可欠です。とは言え、クルマと比較すると、公共交通は料金が高かったり便数が少なかったり乗り換えが面倒だったりすることが多くあり、クルマからの転換はなかなか難しいものです。鉄道やバスは多くの人が利用すれば利用するほど、便を増やしたり料金を安くしたり便利にできます。多くのクルマが集まれば集まるほど渋滞がひどくなって不便になるのと対照的ですね。逆に、多くの人が公共交通を利用しないと効率が低下して、便数を減らしたり料金を高くしたりしなければなりません。郊外の自宅から都心までバス−鉄道−地下鉄と乗り継いで移動する場合ですと、都心の地下鉄は便数も多くて料金も安いですが、郊外の自宅近くのバスは便数が少なくて料金も高いという具合になります。郊外の自宅近くのバスが不便だと、いくら都心の地下鉄が便利でも、クルマを選択してしまいます。
 クルマから公共交通への転換が難しい要因の1つがここにあります。個々の交通事業者がそれぞれに採算を確保しなければならない(確保さえすれば良い)のではなく、公共交通全体として社会と利用者に貢献できているかどうかに焦点をあてて、行政が支援していく必要があります。地下鉄は儲かっているから値下げをし、バスは儲かっていないから廃止するという方向では、過度なクルマ利用から公共交通利用への転換は望めません。
 通常、事業者は、ひとつのことだけを非常に良く行える時、すなわち専門化した時に大きな収益を上げることができます。けれども公共交通事業者の場合は、それだけでは充分とは言えません。公共交通事業者のサービスは、他の公共交通事業者のサービスと統合されて、利用されるものですから。

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2.寄稿(2)「地方から全国に向けた情報発信!」(第77回)
●「『みんな』で創り守る山口市の交通まちづくり」
                    【山口市地域振興部交通政策課 副主幹 時安 洋】
 山口市では、交通政策の指針「山口市市民交通計画」を策定して、「新しい公共交通の形づくり」に取り組んでいます。
 計画では、公共交通の整備方針を明示しており、行政が積極的に支援をすることを前提として、市内外や旧市町の中心部間を結ぶ「基幹交通」は、交通事業者が主体となって整備し、それに接続し地域内を巡回する「コミュニティ交通」は、地域住民自らが主体となって整備し、相互の連携を強化して効率的で利便性の高い公共交通体系を構築することとしています。こうした方針で取り組んでいますので、市民の皆様の御理解・御協力が欠かせないものとなっており、地域勉強会や説明会を年間80回〜90回程度開催しています。
 コミュニティ交通施策の1つである地域住民主体で運行する「コミュニティタクシー」は、市内8地域で運行されています。市が設定している本格運行補助基準(乗車率・収支率ともに30%以上)の達成に向けて、地域運営組織が何度も会議を開催して利用促進や運行改善に努めていただいており感謝しています。また、コミュニティタクシーが運行できない程の需要が小さい集落では、一般タクシーを共同利用する仕組みづくりに向けてタクシー利用券を交付する「グループタクシー制度」を推進しています。
 コミュニティ交通の充実により基幹交通へのアクセス利便性が向上し、利用者が増加傾向にあることから、今年10月に大幅に増便された系統もあり、効果が表れはじめています。
 こうした交通体系の整備と同時に、山口市総合時刻表・公共交通マップの発行による情報発信やモビリティ・マネジメント、パーク・サイクルアンドライド等の公共交通の利用促進事業を推進しています。平成25年1月からは、毎月第3金曜日を山口市ノーマイカーデーと設定します。地域ぐるみでの取り組みとなるよう協賛店舗を募集し、ノーマイカーデー参加者には、特典クーポン付のパスポートとバス半額券を配布します。
 今後とも、住民、企業、交通事業者の皆様と一緒になって、山口市の「みんな」で、市民誰もが安心して住み続けられる交通まちづくりを進めてまいります。

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3.ニュース/トピック
●「安全で快適な自転車利用環境創出ガイドライン」について【国土交通省】
 国土交通省では、本年4月5日「安全で快適な自転車利用環境の創出に向けた検討委員会」からの提言を受け、警察庁と連携し、国土技術政策総合研究所の調査・研究の成果等も踏まえて「安全で快適な自転車利用環境創出ガイドライン」を作成しました。
http://www.mlit.go.jp/report/press/road01_hh_000300.html

●まち・住まい・交通の創蓄省エネルギー化モデル構築支援事業の案件募集について【国土交通省】
 国土交通省では、震災・原発事故以降のエネルギー制約等の新たな課題を踏まえ、持続可能で活力ある国土・地域づくりに向けて、まち・住まい・交通の一体的な創蓄省エネルギー化を推進するため、都市規模、地域特性等に応じたモデル構築を図っていくこととしています。このたび、地方公共団体、民間事業者等による先導的な構想策定を支援するため、案件募集を行っています。
http://www.mlit.go.jp/report/press/sogo10_hh_000076.html

●平成24年交通関係環境保全優良事業者等大臣表彰について【国土交通省】
 国土交通省では、市職員によるエコ通勤や自転車への利用転換に向けた社会実験、小学生を対象とした体験環境学習の継続実施など、環境保全に関する活動に積極的に取り組んだ松山市に対し、国土交通大臣表彰を行いました。
http://www.mlit.go.jp/report/press/kanbo03_hh_000102.html

●平成24年度グリーン物流パートナーシップ優良事業者、グリーン物流優良事業者表彰について【国土交通省、経済産業省】
 国土交通省、経済産業省、公益社団法人日本ロジスティクスシステム協会および一般社団法人日本物流団体連合会では、12月11日(火)に「第11回グリーン物流パートナーシップ会議」を開催し、物流分野における地球温暖化対策に顕著な功績があった優良な取組に対し、経済産業省商務流通審議官表彰、国土交通省政策統括官表彰を行いました。
http://www.mlit.go.jp/report/press/tokatsu01_hh_000093.html
http://www.meti.go.jp/press/2012/12/20121203004/20121203004.html

●2011年度(平成23年度)の温室効果ガス排出量(速報値)について【環境省】
 環境省では、2011年度(平成23年度)の温室効果ガスの総排出量(速報値)が13億700万トンであったことを公表しました。これは基準年比3.6%の増加であり、2010年度の総排出量と比べると、火力発電の増加等によって3.9%の増加となっています。運輸部門は前年度と比べると0.8%の減少となっています。
http://www.env.go.jp/press/press.php?serial=16054

●冬のエコスタイル・エコドライブキャンペーン・CO2削減県民運動について【山口県】
 山口県では、地球温暖化を防止するため、12月1日から「冬のエコスタイル・エコドライブキャンペーン」及び「ライトダウンキャンペーン」に取り組んでいます。
http://www.pref.yamaguchi.lg.jp/press/201112/020553.html

●「県下一斉ノーマイカー&エコドライブウィーク」の実施について【長崎県】
 長崎県では、県内における二酸化炭素排出量の3割以上を占める運輸部門への対策として、平成20年度より県下一斉ノーマイカーデーを実施しています。今年度は、毎月第2水曜日の実施日に加え、12月12日(水)〜18日(火)を「ノーマイカー&エコドライブウィーク」として強化期間を設け取組みを実施しました。
http://www.pref.nagasaki.jp/kankyo/ondankyo/nomycar/top.html

●松山・道後地区における電気自動車&電気アシスト自転車シェアリング社会実験について【松山市】
 松山市では、11月30日(金)から1月28日(月)まで、道後地区において電気自動車(日産リーフ)2台、超小型車(KOBOT)1台、電動アシスト付き自転車5台のシェアリング施設を設置し、社会実験を開始しました。
http://www.setouchiinfo.com/mobilitycenter/

●るんるんバス(富士見巡回バス)デマンド運行社会実験開始について【前橋市】
 前橋市では、12月16日(日)から、富士見地区で運行している「るんるんバス」(富士見巡回バス)の利用方法を変更し、デマンド運行の社会実験を開始しました。
http://www.city.maebashi.gunma.jp/kurashi/143/168/166/p009978.html

●川東・若松地区コミュニティバス実証運行について【北見市】
 北見市では、川東・若松地区において、12月10日(月)から路線バスと予約運行バス(通称デマンドバス)を組み合わせたコミュニティバスの運行を開始しました。北見バスターミナルから北見老人ホームまでは、既存の路線バスと同じですが、その後、北見老人ホームを起点として、住宅地の中や今までバス路線がなかった地域を巡回します。さらに、同じバスが若松・川東郊外部をデマンドバスとして運行します。
http://www.city.kitami.lg.jp/docs/2012110500118/

●「東急お台場パス」カーボンオフセットキャンペーンについて【東急電鉄、東京臨海高速鉄道】
 東京急行電鉄株式会社と東京臨海高速鉄道株式会社は、昨年に引き続き、CSR活動の一環として、12月13日(木)から1月14日(月・祝)まで、「東急お台場パス」にカーボンオフセットを組み合わせた乗車券を販売しています。
http://www.tokyu.co.jp/contents_index/guide/news/121128-1.html

●米カリフォルニア州で「Think Blue. Challenge 2012」を開催【フォルクスワーゲン】
 フォルクスワーゲンでは、エコドライビングの知識・技術を競い合い、エコドライブについての理解を深めるワールドワイドなイベントとして2010年から「Think Blue. Challenge.」を開催しています。2012年は11月26日(月)から27日(火)の2日間にわたり、世界17か国から参加する世界大会をアメリカ カリフォルニア州で開催しました。
http://www.volkswagen.co.jp/information/events/2012/1128_rep/

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4.イベント情報
●大阪カーボンカンファレンス 2012 〜COP18の成果と「ポスト京都議定書」に向けた日本の戦略〜
 日時:2013年1月7日(月) 13:00〜16:30
 場所:大阪歴史博物館 4階講堂
 主催:大阪CDMネットワーク
 http://www.o-cdm.net/network/activity/occf/occ2012.html

●社会人のためのITS専門講座
 日時:2013年1月15日(火)9:45〜17:15 16日(水)10:00〜17:30
 場所:15日 東京大学生産技術研究所 コンベンションホール (An棟 2階)/16日 東京大学生産技術研究所 千葉実験所 (事務棟 1階)
 主催:東京大学生産技術研究所 先進モビリティ研究センター (ITSセンター)
 http://www.its.iis.u-tokyo.ac.jp/shakaijin/

●第7回オンデマンド交通カンファレンス
 日時:2013年1月30日(水) 13:00〜18:30
 場所:勝沼ぶどうの丘 イベントホール
 主催:東京大学大学院 新領域創成科学研究科 人間環境学専攻オンデマンド交通研究チーム
 http://www.nakl.t.u-tokyo.ac.jp/odt/conference07.html

●カーボン・マーケットEXPO2013
 日時:2013年2月6日(水) 10:00〜17:00
 場所:東京国際フォーラム 展示ホール1
 主催:環境省
 http://www.j-cof.go.jp/temporary/carbonmarket_expo_201302.html

●地域公共交通シンポジウム「育もう公共交通『バス』で支える明日の暮らし」
 日時:2013年2月8日(金)、9日(土)
 場所:豊田市福祉センター ホール
 主催:豊田市
 http://www.ttri.or.jp/bus_sympo/index.html

●交通まちづくりフォーラム−みんなで支える公共交通−「第10回バスマップサミットin札幌」
 日時:2013年2月16日(土)・17日(日)
 場所:札幌エルプラザ3Fホール
 主催:交通まちづくりフォーラム実行委員会
 http://www.yourun.net/forum/index.htm

●第6回「人と環境にやさしい交通をめざす全国大会」in新潟
 日時:2013年3月16日(土)10:15〜17:10 17日(日)午前中(エクスカーション)
 場所:新潟市万代市民会館
 主催:第6回「人と環境にやさしい交通をめざす全国大会」in新潟実行委員会
 http://zenkoku6th.blogspot.jp/

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5.その他
●EST普及推進委員会事務局はTwitterによる情報提供を始めています!
 「@officeEST」
 https://twitter.com/officeEST
 http://www.estfukyu.jp/
●交通・観光カーボンオフセットのモデル事業を募集・支援しています!
 http://www.ecomo.or.jp/environment/carbon_offset/20120403.html
 ・カーボン・マーケットEXPO2013(2月6日開催)に出展します!
 http://www.j-cof.go.jp/temporary/carbonmarket_expo_201302.html
●交通環境学習(モビリティ・マネジメント教育)メールマガジンを発行しています!
 配信申込はこちらから
 http://www.mm-education.jp:80/magazine.html
●「グリーン経営認証」に関する情報は、専用ホームページへ
 http://www.green-m.jp/
●エコ通勤優良事業所を認証登録しています!
 http://www.ecomo.or.jp/environment/ecommuters/ecommuters_top.html
●記事募集中!
 本メールマガジンへの掲載記事を募集中です。
 EST、または「交通と環境」に関連する取組みや話題、催し物の案内等を事務局までお寄せください。
 → E-mail:magazine@ecomo.or.jp(担当:熊井)
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     (公益財団法人交通エコロジー・モビリティ財団)
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