ESTメールマガジン 第83号(2013.6.25)

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         ESTメールマガジン 第83号(2013.6.25)
     発行:環境的に持続可能な交通(EST)普及推進委員会事務局
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□主な内容
【第3回 地域の交通環境対策推進者養成研修会の参加者募集開始!】
 平成25年10月9日(水)〜11日(金)の3日間、岐阜市を研修地域として実施します。
意欲ある方々の参加を期待しています。

【「スマート・ムーブ〜『移動』を『エコ』に。〜」キャンペーンを展開中!】
 環境省では、例年に引き続き、6月から8月に北海道でスマート・ムーブキャンペーンを展開しています。

□目次
1.寄稿(1)「環境的に持続可能な交通を目指して」(第83回)
●「まちの活力と公共交通」
            【筑波大学大学院システム情報工学研究科 准教授 谷口 綾子】
                         (スウェーデン・カールスタッド大学 客員研究員)
2.寄稿(2)「地方から全国に向けた情報発信!」(第83回)
●「さいたま市の電気自動車普及施策『E-KIZUNA Project』」
                    【さいたま市環境局環境共生部環境未来都市推進課
                         次世代自動車普及係 技師 山崎 静一郎】
3.ニュース/トピック
●平成25年度先導的都市環境形成促進事業「先導的都市環境形成促進モデル事業(交通分野)」に関する提案の募集について【国土交通省】
●「公共交通機関の移動等円滑化整備ガイドライン」の改訂について【国土交通省】
●日・トルコITSセミナーの開催結果について【国土交通省】
●平成25年度マイカー規制による低炭素化促進事業の公募について【環境省】
●「スマート・ムーブ〜『移動』を『エコ』に。〜」キャンペーンについて【環境省】
●「平成25年度交通環境対策アクションプラン」公表について【北海道運輸局】
●超小型モビリティの運輸局長認定について【関東運輸局】
●エコドライブ教材等の公開について【埼玉県】
●平成25年度「エコ モビリティ ライフ」推進表彰 候補団体の募集について【愛知県】
●沿線コミュニティ協議会での新バスシステムの市民説明会について【新潟市】
●空き駐車場を活用した電気自動車のカーシェアリングについて【和泉市】
●自転車に関する大規模プロジェクトの開始について【モスクワ市】
4.イベント情報
●第3回 地域の交通環境対策推進者養成研修会(岐阜市)【2012/10/9-11】
●環境と人に優しい交通まちづくりのために〜コンパクトシティの創出と「ヨーロッパモビリティウィーク&カーフリーデー」〜【2013/7/6】
●第8回日本モビリティ・マネジメント会議【2013/7/12-13】
●2013夏LRTフォーラム"LRTの役割"【2013/7/13】
●交通・観光カーボンオフセット実務担当者向け講習会【2013/7/19,8/30】
●交通権学会第28回研究大会・総会【2013/7/20-21】
●第5回土木と学校教育フォーラム【2013/7/28】
●エコプロダクツ2013[第15回]【2013/12/12-14】
5.その他
●EST普及推進委員会事務局はTwitterによる情報提供を始めています!
●平成25年度交通・観光カーボンオフセットモデル事業を募集しています!
●交通環境学習(モビリティ・マネジメント教育)メールマガジンを発行しています!
●交通環境学習を実践される小中学校を募集しています!
●平成25年度エコドライブ活動コンクールへの参加者募集
●「グリーン経営認証」に関する情報は、専用ホームページへ
●エコ通勤優良事業所を認証登録しています!
●記事募集中!

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1.寄稿(1)「環境的に持続可能な交通を目指して」(第83回)
●「まちの活力と公共交通」
            【筑波大学大学院システム情報工学研究科 准教授 谷口 綾子】
                         (スウェーデン・カールスタッド大学 客員研究員)
 「首都から電車で3時間、人口8万7千人のまち」と聞いて、どのようなまちを想像されるでしょうか?
 筆者は現在スウェーデンのカールスタッドというまちに滞在しています。ここでは路線バス利用者が2005年の3.9百万人から2012年には6.2百万人と年々増えています。そして、中央広場を中心とした300mほどの商店街は花や緑にあふれ、歩行者モールを闊歩する老若男女でにぎわい、カフェで憩っています。
 カールスタッド市の担当者は、「クルマに依存したまちは魅力に欠ける。環境対応とまちの成長を促すための鍵は公共交通であり『カールスタッドはクルマ無しの方が住みやすい』と住んでいる人に言われるようにする」のが基本コンセプトだと語っています。実際、主要なバス停には待ち時間表示があり、ベビーカーや車いすでも快適に乗降できる施設が設置され、運転手は「ヘイヘイ!」と朗らかに感じよく、バスの運行状況がリアルタイムで検索できるスマートフォン用の無料アプリもあります。さらにこの7月からは、若者に魅力を感じてもらうため全車両を一新し、車内で無料Wifiが使えるようになるそうです。
 こう書くと、「そもそもまちの財政状況や資金力がちがう」と言われそうです。確かにカールスタッド市の主要産業は林業、製紙業、そして大学であり、法人税収入には恵まれているようです。若者や子どもも多く、深刻な少子高齢化が進む我が国とは状況が異なります。しかし、大きな社会的流れとしてのモータリゼーションに抗い、バスの魅力を高めることでまちの活力をも高めるポジティブ・スパイラルを創り出した点など、見習うべきところも多いように感じます。どのような状況にあっても、「今できること」をこつこつと着実に行い、「できたこと」を増やしていくことが、善いまち、交通システムを作り上げるために必要なのではないでしょうか。
 冒頭の問いで筆者が思い浮かべたのは、失礼ながら、中心市街地がシャッター街と化し、人口の流出がとまらないまちでした。しかし、そうでないまちもあり得るのだと、暮らしてみて実感できたことがスウェーデン滞在の一番の成果かもしれないと感じています。日本の地方都市の活力を取り戻すために何が必要なのか、今後も勉強していきたいと思います。

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2.寄稿(2)「地方から全国に向けた情報発信!」(第83回)
●「さいたま市の電気自動車普及施策『E-KIZUNA Project』」
                    【さいたま市環境局環境共生部環境未来都市推進課
                         次世代自動車普及係 技師 山崎 静一郎】
 さいたま市では、低炭素社会の実現に向けて、電気自動車(EV)の環境性能の良さに着目し、これまで市民や企業、大学、国などと連携し、EV普及のための諸問題を解決するためのプロジェクト「E-KIZUNA Project」を展開してきました。
 この「E-KIZUNA Project」の「E」は「electric」の「E」、「KIZUNA(絆)」は、「つながり」や「結びつき」を意味しており、文字のとおり、EVを安心・快適に使える社会の実現には、一自治体だけではなく、近隣自治体や企業等との連携(ネットワーク)が必要不可欠であることから、企業6社と「E-KIZUNA Project協定」を締結し、様々な取組を推進しています。
 このプロジェクトでは、1)充電セーフティネットの構築、2)需要創出とインセンティブの付与、3)地域密着型の啓発活動の3つの基本方針を掲げ、EV及び充電器の導入補助、市公用車への率先導入(EV52台、電動バイク5台)、官民共同によるEVカーシェアリング、本庁舎敷地内へのEVタクシー専用乗場の設置、EV展示・試乗会や市内小学校・公民館でのEV教室といった取組を実施してきました。
 また、本市の呼びかけにより、EV普及に向けた広域的な会議「E-KIZUNAサミット・フォーラム」を平成22、23年度の過去2回、さいたま市で開催しました。平成23年度は、22自治体・12企業の首脳が参加し、会の総意として、低炭素社会の実現とエネルギーセキュリティの確保、さらに、これらの取組を通じた産業の振興を目指した「E-KIZUNA サミット宣言」を取りまとめました。
 平成24年度の第3回会議は浜松市で開催のため、発祥の地さいたま市では、サミットに代わる市民向け普及啓発イベント「E-KIZUNAシンポジウム」を10月に開催し、EV普及推進のトップランナーであることの象徴として、今後も継続開催を予定しています。
 最近では新たに、官民連携によるEV生活向上実証事業や「e-NV200(平成26年発売予定)」の実証運行に取り組んでいます。また、今後はEVにとどまらず、市公用車に水素燃料電池車(FCV)の導入を予定しているほか、災害に強く「暮らしやすく、活力のある都市として、継続的に成長する環境未来都市」の実現を目指すため、先般、国から指定を受けた地域活性化総合特区「次世代自動車・スマートエネルギー特区」を活用した重点プロジェクトを推進していくことで、市政発展の一翼を担っていきたいと考えています。
「EV情報発信基地E‐KIZUNAnet」
http://www.city.saitama.jp/www/contents/1277965293244/index.html

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3.ニュース/トピック
●平成25年度先導的都市環境形成促進事業「先導的都市環境形成促進モデル事業(交通分野)」に関する提案の募集について【国土交通省】
 国土交通省では、自動車流入を抑制する街区づくりや環境負荷の低減に資する都市内の交通手段導入など、交通分野のCO2削減に資する取り組みを推進する「先導的都市環境形成促進モデル事業(交通分野)」の提案の募集を開始しました。
http://www.mlit.go.jp/report/press/toshi09_hh_000009.html

●「公共交通機関の移動等円滑化整備ガイドライン」の改訂について【国土交通省】
 国土交通省では、公共交通機関の旅客施設・車両等のバリアフリー化整備内容等を示した「公共交通機関の移動等円滑化整備ガイドライン(旅客施設編・車両等編)」(前回改訂:平成19年7月)について、新たなニーズ、課題、技術的進展等を踏まえ、利用当事者、事業者、学識経験者等で構成する検討会での検討やパブリックコメント等を経て改訂しました。
http://www.mlit.go.jp/report/press/sogo09_hh_000066.html

●日・トルコITSセミナーの開催結果について【国土交通省】
 国土交通省では、トルコに対するITS(高度道路交通システム)技術の海外展開の推進のため、平成25年6月11日に同国イスタンブール市にて、トルコ国運輸海事通信省及びイスタンブール市とともに、「日・トルコITSセミナー」を開催しました。
http://www.mlit.go.jp/report/press/sogo07_hh_000251.html

●平成25年度マイカー規制による低炭素化促進事業の公募について【環境省】
 環境省では、平成24年度より国立公園の山岳地域等のマイカー規制区間において低炭素化を図るため、低炭素型の車両の導入等を支援する事業を実施しており、平成25年度補助事業の公募を開始しました。
http://www.env.go.jp/press/press.php?serial=16761

●「スマート・ムーブ〜『移動』を『エコ』に。〜」キャンペーンについて【環境省】
 環境省では、温暖化防止活動の一環として、「『移動』を『エコ』に。」をテーマに、よりCO2排出量の少ない「移動」を推進する「smart move(スマート・ムーブ)」キャンペーンを展開しています。
http://www.env.go.jp/press/press.php?serial=16800

●「平成25年度交通環境対策アクションプラン」公表について【北海道運輸局】
 北海道運輸局では、毎年度、交通環境対策を体系的・具体的に取りまとめ、「交通環境対策アクションプラン」として公表しており、平成25年度のアクションプランを公表しました。このアクションプランにより、地球温暖化対策、大気汚染対策、循環型社会の形成、海洋汚染対策等についての計画的かつ着実な推進に努めます。
http://wwwtb.mlit.go.jp/hokkaido/bunyabetsu/kankyou/action_plan/index.html

●超小型モビリティの運輸局長認定について【関東運輸局】
 関東運輸局では、神奈川県から申請のあった超小型モビリティについて、平成25年6月14日に全国に先がけて運輸局長の車両認定を行ないました。
http://www.mlit.go.jp/report/press/jidosha07_hh_000130.html

●エコドライブ教材等の公開について【埼玉県】
 埼玉県では、エコドライブの普及促進のため、エコドライブアドバイザー講習を開催するための教材等を公開しています。
http://www.pref.saitama.lg.jp/site/eco-drive/kyozai.html

●平成25年度「エコ モビリティ ライフ」推進表彰 候補団体の募集について【愛知県】
 愛知県では、クルマ(自家用車)と公共交通、自転車、徒歩などをかしこく使い分ける「エコ モビリティ ライフ」(エコモビ)の推進に取り組んでおり、平成20年7月に「あいちエコモビリティライフ推進協議会」を設立し、様々な取組を実施しています。あいちエコモビリティライフ推進協議会では、「エコモビ」の一層の普及・定着を図るため、「エコ モビリティ ライフ」推進表彰を実施しており、このたび、平成25年度の表彰候補団体を募集します。
http://www.pref.aichi.jp/0000061812.html

●沿線コミュニティ協議会での新バスシステムの市民説明会について【新潟県】
 新潟県では、平成26年度中の開業を目指す新バスシステムについて、BRT第1期導入区間沿線のコミュニティ協議会の単位で市民説明会を開催しました。
http://www.city.niigata.lg.jp/kurashi/doro/kotsu/newsystem/setsumeikai/comyusetsumei2505.html

●空き駐車場を活用した電気自動車のカーシェアリングについて【和泉市】
 和泉市では、カーシェアリングの実施による市営住宅の空き駐車場の有効活用と環境にやさしい電気自動車の普及促進を目的に、平成25年6月6日(木)からコインパーキングを運営する民間事業者と電気自動車のカーシェアリング運用を開始しました。
http://www.city.osaka-izumi.lg.jp/newsririi/1370504335031.html

●自転車に関する大規模プロジェクトの開始について【モスクワ市】
 モスクワ市では、夏のシーズンに向け、自転車の利用者のために、公共の自転車レンタルサービスと自転車の駐車場の整備に関する2つのプロジェクト開始を発表しました。http://www.mos.ru/en/authority/activity/transport/index.php?id_14=25504

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4.イベント情報
●第3回 地域の交通環境対策推進者養成研修会(岐阜市)
 日時:2013年10月9日(水)〜11日(金)
 場所:じゅうろくプラザ(岐阜市文化産業交流センター)小会議室1ほか
 主催:EST普及推進委員会、エコモ財団、中部運輸局
 http://www.estfukyu.jp/training2013.html

●環境と人に優しい交通まちづくりのために〜コンパクトシティの創出と「ヨーロッパモビリティウィーク&カーフリーデー」〜
 日時:2013年7月6日(土) 14:00〜17:00
 場所:立命館大学朱雀キャンパス大ホール
 主催:Slow "Mobility" Life Project
 http://www.slowmobility.net/info/2013-05-17_19-44/

●第8回日本モビリティ・マネジメント会議
 日時:2013年7月12日(金)〜13日(土)
 場所:仙台市民会館
 主催:一般社団法人日本モビリティ・マネジメント会議
 http://www.jcomm.or.jp/

●2013夏LRTフォーラム"LRTの役割"
 日時:2013年7月13日(土) 13:30〜16:30
 場所:横浜みなと博物館・訓練センター第1教室
 主催:NPO法人横浜にLRTを走らせる会
 http://lrt.cocolog-nifty.com/yokohama/

●交通・観光カーボンオフセット実務担当者向け講習会
 日時:2013年7月19日(金)14:00〜17:00
       8月30日(金)14:00〜17:00
 場所:エコモ財団 第1会議室
 主催:エコモ財団
 http://www.ecomo.or.jp/environment/carbon_offset/data/koushuukai_13.06.07.pdf

●交通権学会第28回研究大会・総会
 日時:2013年7月20日(土)〜21日(日)
 場所:埼玉大学
 主催:交通権学会
 http://www.kotsuken.jp/conference/conference.html

●第5回土木と学校教育フォーラム
 日時:2013年7月28日(日) 9:00〜17:00
 場所:土木学会(講堂、A、B、C、D、E会議室)
 主催:土木学会(共催:エコモ財団)
 http://committees.jsce.or.jp/education04/node/29

●エコプロダクツ2013(第15回)
 日時:2013年12月12日(木)〜14日(土)
 場所:東京ビッグサイト(東1〜6ホール 〔予定〕)
 主催:一般社団法人産業環境管理協会、日本経済新聞社
 http://eco-pro.com/eco2013/

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5.その他
●EST普及推進委員会事務局はTwitterによる情報提供を始めています!
 「@officeEST」
 https://twitter.com/officeEST
 http://www.estfukyu.jp/
●平成25年度交通・観光カーボンオフセットモデル事業を募集しています!
 http://www.ecomo.or.jp/environment/carbon_offset/20130417.html
●交通環境学習(モビリティ・マネジメント教育)メールマガジンを発行しています!
 配信申込はこちらから
 http://www.mm-education.jp:80/magazine.html
●交通環境学習を実践される小中学校を募集しています!(6/30まで)
 http://www.mm-education.jp/gakkou_sien.html
●平成25年度エコドライブ活動コンクールへの参加者募集(7/19まで)
 http://www.ecodrive-activity-concours.jp/concours2013/
●「グリーン経営認証」に関する情報は、専用ホームページへ
 http://www.green-m.jp/
●エコ通勤優良事業所を認証登録しています!
 http://www.ecomo.or.jp/environment/ecommuters/ecommuters_top.html
●記事募集中!
 本メールマガジンへの掲載記事を募集中です。
 EST、または「交通と環境」に関連する取組みや話題、催し物の案内等を事務局までお寄せください。
 → E-mail:magazine@ecomo.or.jp(担当:熊井)
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発行:環境的に持続可能な交通(EST)普及推進委員会事務局
     (公益財団法人交通エコロジー・モビリティ財団)
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