ESTメールマガジン 第92号(2014.03.25)

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          ESTメールマガジン 第92号(2014.03.25)
      発行:環境的に持続可能な交通(EST)普及推進委員会事務局
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□主な内容
【EST普及推進フォーラム等の開催結果の公表について】
 EST普及推進委員会 及び エコモ財団は、平成25年度のEST普及推進フォーラムや地域バス交通活性化セミナーの開催結果を公表しました。

【第9回日本モビリティ・マネジメント会議の開催について】
 (一社)日本モビリティ・マネジメント会議は、第9回日本モビリティ・マネジメント会議(2014年7月25日(金)〜26日(土)、於:とかちプラザレインボーホール)の開催を公表しました。

□目次
1.寄稿(1)「環境的に持続可能な交通を目指して」(第92回)
●「東大本郷キャンパス自転車シェアリング実験」
         【東京大学大学院工学系研究科都市工学専攻 准教授 大森 宣暁】
2.寄稿(2)「地方から全国に向けた情報発信!」(第92回)
●「地域が興すコミュニティタクシー」
                        【山口市地域振興部交通政策課 守川 洋】
3.ニュース/トピック
●第7回EST普及推進フォーラム等の開催結果の公表について【EST普及推進委員会、エコモ財団】
●「地域交通グリーン化事業」の対象案件の決定について【国土交通省】
●第30回「エコレールマーク」の認定について【国土交通省】
●消費税率引上げに伴う鉄道事業者及び乗合バス事業者の上限運賃・料金の変更認可について【国土交通省】
●新たな高速道路料金の決定について【国土交通省】
●「低公害車ガイドブック2013」の公表について【環境省、経済産業省、国土交通省】
●自動車販売店として全国初の「エコ通勤優良事業所」認証について【東北運輸局】
●新たな高速乗合バスへの添乗調査について【関東運輸局】
●中部運輸局管内初の大型電気バスの運行開始について【中部運輸局】
●北近畿エリア初のカーシェアリング開始について【豊岡市】
●英国での非接触充電EVバスの運行開始について【三井物産】
●第3回気候リーダーシップ賞の発表について【アメリカ環境保護庁】
4.イベント情報
●13TH UITP ASIA-PACIFIC ASSEMBLY「成長する公共交通〜技術革新、品質向上、効率化を目指して〜」【2014/4/13-17】
●国立環境研究所 科学技術週間に伴う一般公開「春の環境講座」【2014/4/19】
●アースデイ東京2014【2014/4/19-20】
●第9回日本モビリティ・マネジメント会議【2014/7/25-26】
5.その他
●ESTパートナーシップ会員制度に参加する団体を募集しています!
●EST普及推進委員会事務局はTwitterによる情報提供を始めています!
●交通環境学習(モビリティ・マネジメント教育)メールマガジンを発行しています!
●交通環境学習を実施される小中学校を募集しています!(3月31日まで)
●「グリーン経営認証」に関する情報は、専用ホームページへ
●エコ通勤優良事業所を認証登録しています!
●交通・観光事業者によるカーボンオフセットの取組みを支援しています!
●記事募集中!

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1.寄稿(1)「環境的に持続可能な交通を目指して」(第92回)
●「東大本郷キャンパス自転車シェアリング実験」
         【東京大学大学院工学系研究科都市工学専攻 准教授 大森 宣暁】
 東京大学本郷キャンパスで自転車シェアリング実験が実施されました。本郷キャンパスは、東京都心に立地し、地下鉄5路線・4駅が近接するなど、公共交通の至極便利な環境にあります。キャンパス内の交通基本方針では、良好な歩行環境の整備を最優先に掲げています。一方、自転車通勤・通学者も多く、さらにキャンパス内での移動のため研究室や部局等で共有している(学内移動専用)自転車も多いです。
 平成21年度より、キャンパス内に駐輪する自転車は有料登録制(教職員2,500円/年、学生1,000円/年)となりました。それでも、登録台数は約9,000台(うち学内移動専用自転車は約2,000台)あり、駐輪スペースの確保が長年の課題となっています。自転車シェアリングを導入することで、学内移動専用自転車台数を削減できる可能性を検討することが、今回の実験の主要な目的でした。いわゆる、まちなかでのコミュニティサイクル導入の目的とは少々異なります。
 平成25年10月から、自転車40台、貸出・返却ポート13カ所、1回の利用は1時間まで、利用料は無料という設定で、学内移動専用自転車登録者のみに実験参加を呼びかけました。しかし、実験参加者数が少なく、1台の自転車を何人まで共有できるかなど十分な検証が行えないため、平成26年1月からは、教職員・学生全員に実験参加を呼びかけ、自転車も100台に増やしました。残念ながら実験は3月末で終了し、今後は自転車利用データとアンケート調査データの分析により、本格導入の可能性を検討します。
 本格導入する場合には、利用料のみで初期投資や運営費用を賄うことは難しいため、大学が相応の負担をするか、例えば広告収入などにより別途財源を確保する必要があります。しかし、本郷キャンパス内の景観への配慮等の理由から、広告モデルの導入は難しい雰囲気です。
 近年、我が国の都市でも導入の進むコミュニティサイクルは、自動車からの手段転換、モビリティの向上、地域活性化など、幅広い効果が期待されますが、第一にまちづくりの目標に貢献することを前提に、市民のニーズとシステムのサービスレベル、そして財源と運営方法を十分に検討した上で、より魅力的で環境的に持続可能なマルチモーダル交通システムの一要素となることが最も重要だと考えます。

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2.寄稿(2)「地方から全国に向けた情報発信!」(第92回)
●「地域が興すコミュニティタクシー」
                        【山口市地域振興部交通政策課 守川 洋】
 山口市は、市民・事業者・行政みんなが主役となって、それぞれの役割を果たし、協働により、安定的で持続可能な交通システムを整えています。
今回は、地域内の移動手段として、地域住民が主体となって運行しているコミュニティタクシー(以下コミタク)事業の特色ある利用促進の取り組みを紹介します。
 現在、コミタクは適正な運行の"ものさし"として乗車率30%、収支率30%を3年に1回達成することを継続基準として、市内8地域で運行されています。
 この基準は何もせずに達成できるものではなく、地域の皆様は地元協賛金の確保をはじめとする様々な利用促進活動に取り組まれています。なお、収支率において、30%を越えた部分はインセンティブとしてコミタクを活用した地域活性化に自由に支出できるものとしています。
 運行地域の一つ宮野地域では、年2回コミタクと他の公共交通機関を乗り継いで"おでかけツアー"を開催しています。毎回25人程度が参加され、コミタクや他の公共交通機関を利用するきっかけづくりを提供するとともに、高齢者の外出を促しています。
 次に、地域内に生鮮食料品を扱うスーパーがない小鯖地域では、週1回コミタク終着後、地域外のスーパーまで貸切運行する買物便を運行され、利用者を着実に増やしています(貸切運行は補助対象外経費のため、30%を越えるインセンティブ部分で対応)。
 また、小郡地域と徳地藤木地域では、地域のイベントや敬老会、選挙の時に臨時便を運行して参加率を高める等、柔軟かつスピーディに臨時便を運行されています。
 この他にも、嘉川地域では、コミタクと健康づくりを組み合わせた取り組みをされており、全国的に受診率の低いがん検診等の際にコミタクを運行し、コミタクで地域を元気にする取り組みを企画されています。
 さらに、地域住民だけでなく、タクシー事業者も積極的にコミタクに貢献しています。
 嘉川地域と佐山地域のコミタクを運行する嘉川タクシーは、クリスマスに運転手がサンタやトナカイの格好をしてクリスマスコミュニティタクシーを運行し乗客にプレゼントを配っています。その日の運転手は大人気です。
 かつては怒号が飛び交った協働体制も今では、地域独自で様々なアイデアを出し合って利用促進が図られており、まさに地域の皆様の努力、タクシー事業者の協力、そして行政の支援でコミタクが成り立っています。
 これからも多くの方々の協力をいただきながら、みんなで公共交通を創り守っていきます。

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3.ニュース/トピック
●第7回EST普及推進フォーラム等の開催結果の公表について【EST普及推進委員会、エコモ財団】
 EST普及推進委員会 及び エコモ財団は、講演録を除き、第7回EST普及推進フォーラムの開催結果を公表しました。また、エコモ財団は、講演録を除き、第2回地域バス交通活性化セミナー(郡山) 及び 第3回地域バス交通活性化セミナー(大分)の開催結果を公表しました。(これらの講演録の公表は、4月を予定しています)
http://www.estfukyu.jp/forum_kaisai_kekka8.html
http://www.ecomo.or.jp/environment/bus/index.html

●「地域交通グリーン化事業」の対象案件の決定について【国土交通省】
 国土交通省では、環境性能に特に優れた電気自動車の普及を効果的に加速し、低炭素まちづくりや地域・交通事業のグリーン化を推進する観点から、電気バス・電気タクシー・電気トラック等を活用し、他の地域や事業者による電気自動車の導入を誘発し急速に普及が伝播するような先駆的事業を行う自動車運送事業者等を重点的に支援する「地域交通グリーン化事業」を実施しています。この度、応募のあった事業計画について、外部有識者による評価結果も踏まえて選定し、本事業の支援対象とする電気タクシーを活用した事業7件、電気トラックを活用した事業1件を決定、公表しました。
https://www.mlit.go.jp/report/press/jidosha10_hh_000114.html

●第30回「エコレールマーク」の認定について【国土交通省】
 国土交通省では、第30回エコレールマーク運営・審査委員会を開催し、新たにエコレールマークの認定商品として39件、認定企業として5件の認定を決定しました。エコレールマーク制度は、地球環境に優しい鉄道貨物輸送を一定以上利用している商品又は企業に対して、「エコレールマーク」の認定を行い、マークの表示によって消費者に判断基準を提供する制度です。「エコレールマーク」の表示された商品等を通じて、流通過程において企業が地球環境問題に貢献していることを消費者に意識していただき、企業の鉄道貨物輸送へのモーダルシフトを促進することを目的としています。
http://www.mlit.go.jp/report/press/tetsudo05_hh_000042.html

●消費税率引上げに伴う鉄道事業者及び乗合バス事業者の上限運賃・料金の変更認可について【国土交通省】
 国土交通省では、平成26年4月1日からの消費税率(国・地方)引上げに伴う鉄道事業者(JR旅客会社、大手民鉄、公営地下鉄、中小民鉄)及び乗合バス事業者(大手民営事業者、公営事業者、中小民営事業者)の上限運賃・料金の変更について、平成26年3月4日付けで認可しました。
https://www.mlit.go.jp/report/press/tetsudo06_hh_000073.html

●新たな高速道路料金の決定について【国土交通省】
 国土交通省では、昨年12月に発表した「新たな高速道路料金に関する基本方針」やパブリックコメントを踏まえ、各高速道路会社が検討してきた詳細に対し、3月14日付けで事業許可を行いました。それにより4月以降の新たな高速道路の料金が決定したことを発表しました。
https://www.mlit.go.jp/report/press/road01_hh_000404.html

●「低公害車ガイドブック2013」の公表について【環境省、経済産業省、国土交通省】
 環境省、経済産業省及び国土交通省では、今後のさらなる環境性能に優れた自動車の普及のために、低公害車に関連したより多くの情報を広く周知し、共有することが重要と考えており、これらの関連情報をとりまとめた「低公害車ガイドブック2013」を作成し公表しました。
http://www.env.go.jp/press/press.php?serial=17882

●自動車販売店として全国初の「エコ通勤優良事業所」認証について【東北運輸局】
 東北運輸局では、エコ通勤の更なる普及促進を図ることを目的として創設された「エコ通勤優良事業所認証制度」において、自動車販売店としては全国で初めて、山形トヨタ自動車株式会社が認証・登録されたことを発表しました。
http://wwwtb.mlit.go.jp/tohoku/puresu/puresu/kk140313.pdf

●新たな高速乗合バスへの添乗調査について【関東運輸局】
 関東運輸局では、新高速乗合バスに移行後初めてとなる年末年始の多客期において、輸送の安全確保の状況を確認するため、当局管内に本社及び営業所を有する全ての新高速乗合バス事業者(18社)の添乗調査を実施し、その結果を公表しました。
https://wwwtb.mlit.go.jp/kanto/press/date/1402/k1_p140225.pdf

●中部運輸局管内初の大型電気バスの運行開始について【中部運輸局】
 中部運輸局では、三重交通が「電気自動車による地域交通グリーン化事業」を活用し、中部運輸局管内初となる大型電気バスの運行を3月31日より伊勢市内で開始することを公表しました。
http://wwwtb.mlit.go.jp/chubu/kisya013/jikou140225.pdf

●北近畿エリア初のカーシェアリング開始について【豊岡市】
 豊岡市は、北近畿エリアで初めてのカーシェアリングの実証実験を開始しました。「カーシェアリング」の二次交通としての有効性を調査し、今後の観光行政に生かすことを目的に、市内に車両を2カ所5台設置しています。
http://www.city.toyooka.lg.jp/www/contents/1393925312128/index.html

●英国での非接触充電EVバスの運行開始について【三井物産】
 三井物産は、日本および世界のスマートシティ・低炭素プロジェクトを推進する一環として、路線バスの電気自動車(EV)化実証事業をイギリスのミルトンキーンズ市で、2014年1月から開始しました。このEVバスは、充電はケーブルをつなぐ手間を省き、ボタン一つで充電を開始できる非接触充電技術を利用しており(電磁誘導方式)、「ちょこちょこ充電」をすることで車載電池容量を減らし、バスの本体価格・重量を経済性に合うレベルにできるかを検証します。
http://www.mitsui.com/jp/ja/topics/2014/1202260_5768.html?=rss

●第3回気候リーダーシップ賞の発表について【アメリカ環境保護庁】
 アメリカ環境保護庁は、気候変動に取組む他の機関と共に、第3回気候リーダーシップ賞受賞者を発表しました。5部門の賞が、炭素汚染を軽減し、気候変動問題に対してリーダーシップを発揮した、公共・民間両部門の15組織と2個人に授与されました。
http://yosemite.epa.gov/opa/admpress.nsf/d0cf6618525a9efb85257359003fb69d/477ef3a8d3d2189085257c8a0053e405!OpenDocument

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4.イベント情報
●13TH UITP ASIA-PACIFIC ASSEMBLY「成長する公共交通〜技術革新、品質向上、効率化を目指して〜」
 日時:2014年4月13日(日)〜17(木)
 場所:ホテルメトロポリタンエドモント
 主催:UITP(国際公共交通連盟)
 http://www.asiapacific.uitp.org/13th-uitp-asia-pacific-assembly

●国立環境研究所 科学技術週間に伴う一般公開「春の環境講座」
 日時:2014年4月19日(土)10:00〜16:00
 場所:国立環境研究所
 主催:独立行政法人国立環境研究所
 http://www.nies.go.jp/whatsnew/2014/20140307/20140307.html

●アースデイ東京2014
 日時:2014年4月19日(土)、20日(日)
 場所:代々木公園ほか
 主催:アースデイ東京2014実行委員会
 http://www.earthday-tokyo.org/2014/

●第9回日本モビリティ・マネジメント会議
 日時:2014年7月25日(金)、26日(土)
 場所:とかちプラザ(レインボーホール他)
 主催:一般社団法人 日本モビリティ・マネジメント会議
 http://www.jcomm.or.jp/

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5.その他
●ESTパートナーシップ会員制度に参加する団体を募集しています!
 2013年7月16日から募集を開始し、33団体が参加しています。
 会員サイトでは、アジアEST地域フォーラムの和訳資料の掲載をはじめています。
 http://www.estfukyu.jp/partnership_gaiyo.html
●EST普及推進委員会事務局はTwitterによる情報提供を始めています!
 https://twitter.com/officeEST
●交通環境学習(モビリティ・マネジメント教育)メールマガジンを発行しています!
 配信申込はこちらから
 http://www.mm-education.jp:80/magazine.html
●交通環境学習を実施される小中学校を募集しています!(3月31日まで)
 http://www.mm-education.jp/gakkou_sien.html
●「グリーン経営認証」に関する情報は、専用ホームページへ
 http://www.green-m.jp/
●エコ通勤優良事業所を認証登録しています!
 http://www.ecomo.or.jp/environment/eco-commuter/index.html
●交通・観光事業者によるカーボンオフセットの取組みを支援しています!
 http://www.ecomo.or.jp/environment/carbon_offset/carbonoffset_system.html
●記事募集中!
 本メールマガジンへの掲載記事を募集中です。
 EST、または「交通と環境」に関連する取組みや話題、催し物の案内等を事務局までお寄せください。
 → E-mail:magazine@ecomo.or.jp(担当:熊井)
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発行:環境的に持続可能な交通(EST)普及推進委員会事務局
     (公益財団法人交通エコロジー・モビリティ財団)
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