「米国は貧しいんだ!」 じわじわ来るドナルド・トランプの話術

尻上がりに良くなっているな、トランプ。恐ろしい展開だけど……(笑)

私事で恐縮ですが、ワイフの大学時代の親友にデイブというマジメ男が居ます。デイブはコロンビア大学からコロンビア・ロー・スクールへ進学し、そのまま全米最大の破産法の法律事務所、ワイル・ゴーシャルに就職しました。専門領域が不動産取引ということで、GEキャピタルなどの超一流の顧客を担当していました。

そのデイブが最初に任せられたのが、ドナルド・トランプの会社です。1980年代の話です。

もちろん、彼は弁護士なので、いまデイブがドナルド・トランプの、どのような案件を扱っているのか? というようなことは、一切、喋りませんでした。

でも案件とはカンケーない、知る人ぞ知るトランプの横顔……みたいな面白いネタは、デイブはいろいろと知っていたんですね。

それでドナルド・トランプのビジネスに対する考え方を象徴するようなエピソードを、デイブから教えてもらいました。

ドナルド・トランプは、生え抜きのビジネスマンではなく、不動産投資会社をやっていたお父さんのビジネスの後を継ぐというカタチでビジネスの世界に入りました。

ペンシルバニア大学ウォートン・スクールのMBAだから、馬鹿じゃありません。ウォートンの全ての卒業生がそうであるように、数字には強いし、財務分析は得意です。

で、ドナルド・トランプはウォートンを出た後、すぐにブロードウェーのプロデューサーとしてお父さんの不動産会社の余資を新作に突っ込んだ……。

でもそのお芝居が全くハズレで、早々に畳んでしまったんですね。

それでドナルド・トランプが落ち込んで居た時、ブロードウェーの先輩から「チミのウチは不動産なんだから、不動産取引でもやれば?」と言われ、しぶしぶ家業の不動産経営に本腰を入れる気になったというわけです。

もともとトランプのお父さんは、低所得者住宅とか、そういう地味な案件を専門に扱う大家さんでした。でもドナルドは、もっと華やかにやりたい……それでホテルへの投資へと会社を方向転換するわけです。

よく不動産投資では「Location, location, location!」と言われます。つまりロケーションが全てなのです。

トランプはニューヨークでいちばん良いロケーションは何処か? ということを研究します。そこでニューヨークから郊外へ向かう通勤電車が集結する、ターミナル駅であるグランド・セントラル駅周辺に目をつけます。

グランド・セントラル駅に隣接する格好で、42丁目に面した、最高のロケーションにある、老朽化したアパートビルをドナルド・トランプは買います。

本来であれば、そこは一等地なので醜いボロ・ビルは取り壊し、新しい高層ビルを建てるのが正攻法でしょう。

でもトランプには、そんなカネは無かった。

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