追加緩和で需給改善に期待、利益確定売りをこなす

来週の株式相場見通し  来週の東京株式市場は、今週末の大幅上昇に伴う利益確定の売りが出ることが予想され、調整場面はあるものの株式の先行きに対する需給改善への期待感や、最盛期を迎える決算発表に伴う個別銘柄に対する物色意欲も根強いことから、押し目買いの動きも活発化しそうだ。大幅な反落が回避されるなかで、上値を目指す動きが進展をみせそうだ。日経平均株価の想定レンジは、1万6100~1万6800円とする。  日銀による追加的な金融緩和実施という強力な支援材料に加え、31日に年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)の運用改革案で、国内株式を現行の12%から25%へと大幅に増やすことが明らかになった。さらに、年末に迫った少額投資非課税制度(NISA)による買い需要などを考慮すると、先高期待感が広がりをみせそうだ。 31日の動意株  ファーストリテイリング<9983>、ファナック<6954>=日経平均寄与度の高い値がさ株が急伸。 ファーストリテは一時、前日比3320円高の4万900円まで買われ、ファナックも1640円高の1万9430円まで駆け上がった。日銀の金融政策決定会合で追加緩和を決定したことで、先物が大きく買われ、裁定買いを誘発、両銘柄とも午後1時40分過ぎを境に突発高を演じる展開となった。  ケネディクス<4321>=後場急騰し一時、ストップ高。 日銀の金融政策決定会合で追加緩和を決定したことを受け、金利敏感の不動産や金融セクターに買いの矛先が向いた。そのなか、流動性を担保しながら、よりボラティリティの高い銘柄に短期資金が押し寄せるかたちとなり、同社株はその代表格として物色人気を集めた。不動産ファンドを運営し、運用資産は業界最大規模であるだけに低金利環境がおよぼす収益メリットは大きい。  東ソー<4042>=後場急伸。 午後1時ごろに15年3月期の連結業績見通しについて、売上高は従来予想の8100億円(前期比4.9%増)を据え置きつつ、営業利益を同460億円から500億円(前期比20.3%増)へ、純利益を同520億円から580億円(同96.2%増)へ上方修正したことが好感されている。ナフサ価格をはじめとする原燃料価格の下落に伴うコスト低減効果や、円安に伴う交易条件の改善などを見込んでいることが要因としている。  スミダコーポレーション<6817>=大幅続伸。 同社は30日の取引終了後、今14年12月期通期予想を修正。連結売上高で従来予想の682億円から760億円(前期比18.9%増)へ、営業利益で27億円から31億円(同82.6%増)へ上方修正、これを好感している。欧州、北米を中心に好調な車載関連向けに加え、インダストリー分野も産業機器向けなどが拡大。家電製品関連ではスマートフォン向けなどが堅調に推移しており、円安も利益を押し上げている。  FPG<7148>=ストップ高。 同社は30日取引終了後に、15年9月期通期の業績予想を発表。営業利益見通しを49億3300万円(前期比42.5%増)としているほか、年間配当を31円(前期は26円)と5円増配する方針を示していることが好感されているようだ。売上高予想は88億300万円(同40.7%増)を見込む。オペレーティング・リース事業の組成能力や販売能力の向上などが寄与するとみているほか、ベルニナ信託を新規子会社化した効果も売り上げ増につながる。  アドテック プラズマ テクノロジー<6668>=急反騰。 同社は30日の取引終了後、11月30日を基準日とする1対10株の株式分割を実施すると発表しており、これを好感した買いが入っている。投資単位当たりの金額の引き下げることで、投資しやすい環境を整え、株式の流動性の向上と投資家層の拡大を図ることが目的。効力発生日は12月1日。 筆者:冨田康夫(とみたやすお) - 日刊株式経済新聞:編集長 -  株式専門紙、外資系通信社で記者、デスク、編集長として、株式市場、外国為替市場、上場事業会社、銀行、証券会社などを対象に、30年以上にわたって取材活動を展開。企業の技術力や新規事業分野での展開力に着目した業績予想を実践。日刊株式経済新聞初代編集長。



from 株式経済新聞 - 投資家向けニュース配信サイト http://kabukei.minkabu.jp/posts/344155

via IFTTT

コメント

このブログの人気の投稿

【Amazonサイバーマンデー】iPad(第8世代)用のSmart Keyboardが10%OFFとか珍しくない?

ESTメールマガジン 第71号

Googleクラウドに小売業向けに特化した新サービス