サウジアラビアではミレニアル世代による経済改革が起きつつある

今週月曜日、サウジアラビアが「ビジョン2030」という経済大改革案を発表しました。

なぜサウジアラビアはこのような改革をおこなっているのか? その背景を説明します。

まずサウジアラビアは国庫の収入の大半を石油に依存しています。最近、原油価格は低迷しています。

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これが政府の税収の減収を招いています。

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サウジアラビアの経済は石油に対する依存度が高すぎるうえに、他の産業が比較的未発達であるため、政府が公務員というカタチで国民を給与台帳に載せ、面倒を見ています。

そういうことは、だんだん継続不可能になっているわけです。

サウジアラビアの人口動態をみると、たいへん若いです。ミレニアル世代以降が、人口の50%を占めています。

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失業率は11.5%と高く、とりわけ若者の失業率は30%にも達すると言われています。

サウジアラビアのケータイ普及率は75%で、ユーザー数は2,110万人です。

彼らはたいへんアクティブなSNSのユーザーです。フェイスブックやツイッターの普及率は、日本より高いです。

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サウジアラビアはメディアの報道統制などがきつく、言論の自由は制限されていますが、ソーシャルメディアに対しては比較的寛容で、政治を風刺するコメディアンなどが大きなフォロワーを集めています。

つまりサウジアラビアの若者のネット・リテラシーは一般に高く、世界で起きている事にも詳しいわけです。

これまでは政府がバラマキ政治をやってこれたので不満は噴出しなかったけれど、それが出来なくなると社会不安が起きる可能性もあります。

今回、サウジ・アラムコを新規株式公開(IPO)し、それと同時にいろいろな新しいビジネスを作り経済を多角化する理由は、雇用機会の拡充という意味合いもあるのです。

この経済の大改革を任されているのは31歳のムハンマド・ビン・サルマン副皇太子です。彼自身もミレニアル世代というわけです。


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